今週の一枚(四国八十八ヶ寺歩きお遍路出立まぢか)

四国八十八ヶ寺歩きお遍路が迫ってきました。しあさって(12日)には仙台を出て翌日13日(月曜日)から歩き始めます。装備の準備は整いましたが、体力や足の裏の準備は、出たとこ勝負です。

退職したら行ってみたいと、ある種、憧れのような感じで四国八十八ヶ寺お遍路を考えていました。具体的なことを進める前に東日本大震災が発生し、それ以降10年余り私の中からは消えていました。東北学院大学での教員生活を終え、お給料を頂く仕事から完全に卒業した段階で、空白だらけの手帳を手にして改めて思い出し、十年越しの四国八十八ヶ寺お遍路を具体的に進めました。その時は、様々な体験記などを読み漁り、「歩きお遍路」は過酷であり難しいと判断し、ジャンボタクシーでの車遍路の設計にしました。二人で行きたいという想いもあっての選択でもありました。

車を使っての四国八十八ヶ寺お遍路は、2021(令和3)年4月19日から29日迄の10日間で行いました(18日前泊)。お寺をひたすら巡るという当初イメージと大きく異なることはなかったのですが、少々忙しい感じで、また、7人もの見知らぬ方々と10日間を過ごすのは、社会性の乏しい私には苦痛でもありました。そうわ言っても、とても効率よく四国八十八ヶ寺を参拝し、各お寺のご本尊そして弘法大師に「70歳にしてこの地に立てたことへの感謝」を伝えることが出来たのは、何か一つ肩の荷を下ろせたように思えました。

四国八十八ヶ寺お遍路は、全行程を四つに別けています。四国八十八ヶ寺お遍路は、徳島県にある一番札所「霊山寺」から始まります。ここから23番札所「薬王寺」迄は、「発心」修行への志をかためる区間(271.1㎞)です。24番札所「最御崎寺」から高知県に入ります。ここから39番札所「延光寺」迄は、「修行」自らと向き合って苦闘する区間(268.0㎞)です。40番札所「観自在寺」から愛媛県に入ります。ここから65番札所「三角寺」迄は、「菩提」迷いから解かれる区間(390.3㎞)です。そして、66番札所「雲辺寺」から香川県に入ります。ここから88番札所「大窪寺」(結願の寺)迄は、「涅槃」悟りに入る区間(117.4㎞)です。この様にして、八十八ヶ寺を「発心」「修行」「菩提」「涅槃」と約1,200㎞参拝しながら修行を重ね結願に至るようです。

4日目、5日目に高知県足摺岬を目指して走っていたときです。この辺は、札所間が大変長く約90㎞あります。車中からひたすら歩く「歩きお遍路」の方を見たのです。この辺は、お参りすることなく三日間ひたすら歩くという区間です。正に「修行」真っ最中の区間でした。その姿からは「お遍路さん」ではなく「修行僧」雲水そのものに見えたのです。無意識の中で両手を合わせ「南無大師遍照金剛」ととなえ弘法大師のご加護を願いました。

その時です。私も歩いてお遍路をしたいと思ったのは。それから、チャンスを待ち、今日の日を迎えています。そして、折角なので、88番札所「大窪寺」から1番札所「霊山寺」まで戻って、八十八ヶ寺を45㎞二日掛けて一つの輪につなぎ、結願のお礼参りをしようと思っています。また、これは定番のようなのですが、高野山「奥の院」を参拝し、無事に四国八十八ヶ寺をお参りできたことの報告とお礼のお参りをしたいと思っています。その際、高野山までの約23.5㎞紀伊山地の霊場と参詣道「高野山町石道」という古道があるので、そこも歩いて奥の院を参拝したいと思っています。

これは、全てが上手くいったときの全行程です。第一関門の七日目を越えることが目下の目標です。その上で、願わくば、何とか高野山まで行きたいものです。参考まで、日にちを入れた行程表を添付しています。今頃、何処に居るのだろうか等々、お時間がありましたら思い浮かべてみて下さい。

地図と案内図書を組み合わせた手づくり手引き書

皆様からの感想・ご意見などをお待ちしています。

今週の一枚(四国八十八ヶ寺歩きお遍路出立まぢか)” に対して3件のコメントがあります。

  1. ハチドリ より:

    いくこさん、スマイルさん、少しでも荷物を減らせるようにスマホのナビを使えば・・なんて、いろいろお話をしましたが、この用意周到な地図(手作り手引き書)を見たら、あれはほんとに余計なお世話な話だったのかもしれませんね。

    お忙しい中、このようなこともコツコツと進めていらっしゃったのですね。すっかりと目の前に行程と景色が浮かんでいるのではないでしょうか。

    八十八ヶ寺を一つの輪につないで、結願のお礼参りとなるのですね。長い「高野山町石道」もじっくり歩いて奥の院を参拝してください。

    いよいよですね。
    行ってらっしゃい👋😃

  2. いくこ より:

    転居で会えなくなった友人がどうしているだろうかと、久しぶりにラインをしましたら、旅行でギリシャに居るとのことで、青い空が美しい写真が送られてきました。
    以前から、25年ほど前に訪れた国を再訪したいと言っていました。
    いつも人のために忙しくしていた彼女、願いをかなえて美しい青い空のもとに居ると知って、自分事のように嬉しく、また私も心が解放されるような気持ちになりました。

    本間先生、昨日も民生児童委員のお仕事で忙しくしておられたと聞きました。退職されたのちも手帳が白かったことは無かったのではと推察いたします。
    四国の地で真っ白な手帳を楽しんでください。
    心から応援しています。
    行ってらっしゃい。

  3. スマイル より:

    最初にお遍路のことが頭をよぎってから今日に至るまで、実は一本の道が出来ていたのだと、記事を読ませていただいて思いました。県民のために尽くした公務員の時代を経て、震災があり、南三陸での支援があり、大学教授のお役目が舞い込み・・・その中で感じた祈りや願いや感謝などが今回の歩き遍路に繋がったのだと。

    そして、きっと、道中に本間先生ご自身もご自覚がない奥深くの願いや動機などに出逢うことになるのではないでしょうか。

    一足一足に集中して、道を進むことができますように。すべての過程でご加護がありますように。心からお祈りしています。

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