小学生は凄い!(防災学習)

長い間、小学生、中学生の防災学習をしている、Naritaマルシェの代表でもある増田さん経由で、学校と地域をつなぐコーディネータさんのお手配で、富谷市立成田小学校五・六年生を対象にした防災学習に関わることができました。

今年に入って直ぐの1月19日に成田小学校で行いました。一コマ45分の前半は私が、後半は「成田中学校地域防災活動」を下にしたお話しを増田さんが行いました。コロナ禍ということもあり、広い体育館での授業でした。大型ストーブが数台設置させていたとはいえ、短い時間でも身体がしだいに冷えてくるのが感じられるほどの寒さでした。児童の後ろの席には保護者の方々も数名でしたが参加していました。

この様な中での授業でしたが、子ども達が食い入るようにしてお話を聴いてくれました。その真剣さは、彼らの目線の先を見ることが出来る位置にいる、講義している私が一番分かります。子ども達の真剣さに応えたくて、私もついつい言葉に力が入っていくのを感じられた授業でした。

後半は、自分達が進学する成田中学校の活動の様子なので、身近な場所で「こんな凄いことが行われている」と、身を乗り出す感じで増田さんのお話を聴いていました。講義は、防災活動についてだけではなく、自治会長さんの言葉を紹介しながら、自分の住んでいる地域はどこなのかを知る機会や地域の方々の子ども達を守る姿勢等、防災学習の出口は「地域」というのを含ませた他には類を見ない講義です。そしてこうした機会は、小・中ギャップを埋める効果を持っているという見識の下に行っているところが、地元のみならず、多くの地域から講義を求められる所以なのでは無いながら側で聴いていました。

今日(2月8日)に、学校から感想文を頂きました。頂いて直ぐ読んだのですが、もうもう大感激です。彼らの学ぶ力は「凄い!」の一言です。彼らは、災害に関する知識の学びだけでは無く、学びを自分事としてしっかり受け止めているのです。そして他者、それは家族であったり近隣の方だったりへの感謝やこれからの関わりの在り方にも触れているのです。

もう、書き切れないほど付箋をいっぱい貼っているのですが、数件だけ抜粋して書きます。

(5年生の感想文の一部抜粋)

・多くの被害を受けたけど、みんなで助け合って避難したんだと伝わりました。

・子どももボランティアしていたことにおどろきました。お年よりの人々を元気づけたりしていてすごいなと思いました。

・まだお母さんのおなかの中にいて、地震のゆれは分かりませんでした。でも、本間先生が教えてくださったおかげで、どのくらい(お母さん)が苦労したかわかりました。

・特に印象に残っていることは、だれでもができる三つのそなえの「知ること」「あいさつすること」「小さなお手伝い」です。このみっつをすれば、少しでも自分の身を守ることができると分かり、とても印象に残っています。

・町民の人たちが、ひがいをうけたばかりなのに、はげましあうなってすごいなと思いました。

・東日本大震災では、みんなで元気づけ合ったり、助け合ったりと、そういうことができる人がいて、私もそういう人になりたいと思いました。

・地いきとのれんけいも大切なことが分かりました。これから実際にやってみようと思います。

・ふだんからできる三つのことは、私の学習にもとてもよいえいきょうをあたえる時間でした。

・先生のお話をきいて、お母さんがたいへんだったと思いました。

・本間先生は、みんなに震災のことを知ってもらいたいんだなっていうことが強く伝わりました。

(以上5年生の感想文一部抜粋)

頂いた感想文
増田さんの講義の様子(後ろに保護者)

(6年生の感想文の一部抜粋)

・これからちっちゃい子どもたちや、震災の分からない人にこのことを教えていきたいです。

・私の家では、自分たちのご近所さんと情報交かんしたり、食べものを分け合ったりしたそうです。今でも、災害がなくてもたまにしています。

・説明の中では、ぼくたちと同じ小学生がたくさん手伝っていてすごいなと思いました。ぼくも災害がおき時、人を助けられるようになりたいです。

・人と人との助け合いが大きな力になって頑張ることができることを、これからも忘れないようにして過ごしていきたいです。

・本間先生は震災のとき、誰かに助けてもらったことはありますか。ぼくはあります。それは、お母さんが赤ちゃんのぼくに絶対にけがをさせないようにと、花びんを必死に片付けてくれたことです。

・私は、近所の人に助けてもらいました。おむつやミルクが足りない時、近所の人が別けてくれました。本当に感謝しています。もらったこの命をむだにしないで生きたいです。

・お父さんが地域の人たちにしっかりあいさつをしないさいと言っていた理由が、防災についての講話のおかげで知ることができました。いざというときのために、これからもあいさつを心がけていきたいと思います。

・私は、東日本大震災があったとき、生後1ヶ月半くらいでした。お母さんに当時のことを聞くと、(私は)冷蔵庫の下でねていて、お父さんと近所の人で冷蔵庫を支えてくれて助けてくれたそうです。

・東日本大震災が起きたときに両親は「インフラが止まったけれど、そのその中でも開いていたまるかつが大変役に立った」と、よく話してくれました。ご近所の方も、粉ミルクだったり、保存できる食べものをくれたりしたので、ご近所さんとの交流も大切だと改めて思いました。これからも、ご近所さんとの交流を深めていきたいです。(以上6年生の感想文一部抜粋)

皆様からの感想・ご意見などをお待ちしています。

小学生は凄い!(防災学習)” に対して3件のコメントがあります。

  1. 鈴虫 より:

    成田小学校の防災学習の取り組み、とても真剣に学習する子供達の様子が伝わる写真です。子供達から寄せられた感想も、学習内容がしっかり伝わり理解出来ているからこその表現となっていました。

    この子供達は次に進む成田中学校で、あの地域と連携した防災学習にコマを進めていくのですね。その予習とも言うべきこの講話は、小学生高学年の生徒達に地域を意識しながら成長するひとつのステップとなるに違いありません。

    いつも感じるのですが、この成田地区は学校と地域の連携によって防災に関する意識に一貫性がある。それも老若男女すべての世代に刷り込まれるように仕掛けられているとは、なんて素晴らしいのでしょう。 

    地域全体でこの様な密な連携を図るには、日頃からの地道な関わりが大切に育まれていればこそです。

    地域愛あふれる、是非目指したいお手本をご紹介いただきましてありがとうございました。

  2. スマイル より:

    本間先生の授業を聞いている子どもたちが、あちこちで鉛筆を落としていました。見ていると、身を乗り出して聞くのでつい鉛筆が転がり落ちるんですね。その様子が可愛くて愛しくて胸がいっぱいになりました。

    アップしてくださった感想を読ませていただき、子どもたちが深い学びをしてくれていることに驚いています。小学生の『本間先生は、みんなに震災のことを知ってもらいたいんだなっていうことが強く伝わりました。』という感想を読み「ああ、そういうことが子どもたちの心の奥深くまで伝わる大切なことなのだ」と心打たれました。そしてとても嬉しく思いました。

    震災当時お母さんのおなかの中にいたか、生まれたばかりか、という子どもたちに、忘れてはいけない大切なことをたくさんたくさん伝えていただいたことに心から感謝いたします。本当にありがとうございました。子どもたちと本間先生に心からの拍手を贈りたいと思います。

  3. ハチドリ より:

    感想文、これは嬉しいですね~!
    『もうもう大感激』がとても伝わってきます。
    小、中学生の時期の防災教育は、特に大切なように思います。そしてその時にどのような方法でどんなことを伝えるかと言う仕掛けもとても重要かと思います。

    増田さんの『防災学習の出口は「地域」というのを含ませた他には類を見ない講義』は、身近な所の場所での具体的なお話が含まれ、お子さんたちもほんと自分のこととして受け止め、考えたことでしょう。
    感銘を受けました。

    学校も地域も一緒になり、このような教育を進めていくことは日本中どこでも必要なことですよね。

    増田さん、本間先生、ありがとうございました。

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