高さ10mを超える雪の壁(子どもの想像力)

もうすぐ小学校の冬休みが終わります。外気温は低いのですが天気が良いので、庭先で孫と縄跳びの練習や雪山での除雪作業?をしました。

運動神経が母に似てイマイチの孫は、そのような自覚はみじんもなく、張り切って縄跳びを持って我が家を訪れ、私を練習相手に誘ってくれます。始めて見るとなんという現実、一回しか飛べずに縄を引っかけてしまいます。前のめりで縄を回すので、縄が地面居着く場所が足よりもだいぶ前で、足下まで回ってくる間に飛んだ足は着地してしまうようです。これが、一回は何とか飛べますが、二回、三回とは続かない最大の要因のようです。また、飛び跳ねるリズムも悪く、めいいっぱい飛び上がるので、着地で体勢を崩してしまい、二回目は足に切っ掛けてしまいます。

道具から入る私は、縄の長さが長すぎることが気になり、少し短く調整しました。また、リズムを取って飛び上がる様に、二回小さく足踏みしてから大きく飛び上がる様に三拍子のリズムで飛ぶことを提案しました。これを10分程繰り返している内に、何とか10回まで連続飛べる様になりました。

お母さんに見せたいというので、お母さん(娘)の所でも飛んでみました。何度か繰り返して10回の連続縄跳びが出来、母親からめいいっぱい褒められていました。そして、なんと「俺はやれば出来るんだ!」と豪語するのです。笑うわけにも行かず「そうだねっ」て、言葉を添えました。孫は、褒めて伸びる典型のようです。

練習始めの1回が限界の様子
雪山に配置された除雪重機

少し疲れたので休もぅかと言ったら、もっと遊ぶと言い出し、ミニチュアのシャベルカーや除雪車を持ち出してきました。芝生の庭に残っている雪を除雪するそうです。砂場で使っていたおもちゃの作業用自動車(シャベルカーやグレーダー)を持ち出し、庭の雪を集めてつくった雪山に出動して行きました。彼が雪をかき集め、私はその雪をダンプカーで運ぶ役割です。同じことを何度も何度もさせられます。目の前の大きな雪山が消えるまで、運ばされたのではたまったものではありません。私は、腰が痛くなったからと仮病を使い、戦線を離脱しました。

雪山の道路除雪中

何で、雪山の除雪遊びになったのか色々と孫の言葉から探ってみました。そうしたら数枚の写真に行き着きました。昨日、春になったらどこかに行きたいねって娘(お母さん)が話していたので、10mを超える雪の壁を見せに行ったらどうかと提案し、娘が小さいときに八幡平で撮った写真を見せました。「凄いね~」という感想に併せて、これ、どうして出来たのかと聞かれたので、除雪して出来たのだと教えました。どうも雪山の除雪ごっこはこれのようです。孫は、除雪して10mの雪の壁をつくりたかったようです。彼の想像の翼は、もう春の八幡平まで羽ばたいているようです。庭に残っているわずかな雪は、八幡平の10mを超える巨大な雪の壁になり、砂場で遊んだ遊具は、フル稼働して巨大な雪の壁をつくる重機となる世界を瞬時に描きます。孫の口から出てくるのは、寒空を切り裂く力強いエンジン音で、黒い排気ガスを空高く吹き上げている様子が浮かんできます。なんとも臨場感があり、様々な思い出が蘇って来ました。

フル稼働の重機

私は山が好きで、八幡平には何度も行き、麓のペンションでのんびりした記憶が鮮明に残っています。夏や秋の八幡平周遊ハイキングの他に春先にも行き、その時に10mを超える雪の壁で遊んだ様な気がします。雪の壁を背景にジャンプして雄大な自然を表そうとするのですが、ジャンプが低すぎて絵にならず、笑ってしまったことを思い出します。

子どもの想像力は、私たちの想像を遙かに超えます。そして、その翼を広げる切っ掛けは何処にあるか、これも想像が付きません。確かなのは、彼らの世界観を大切にして想像力をめいいっぱい広げて上げることの大切さです。私たちは、長い間現実世界の中で生きてきたので、子どもの様な無邪気な想像力を持つことはなかなか難しいのですが、この現実世界を長く生きて来たということを生かして「社会的想像力」を持つことは出来る様な気がします。

子どもの想像力と私たちの社会的想像力、ともに未来を切り拓く知恵を生み出す源になれは嬉しいです。

ここから世界とつながる

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高さ10mを超える雪の壁(子どもの想像力)” に対して1件のコメントがあります。

  1. いつも、お孫さんの記事を読むとただただ「なんと幸せな環境で育っているのだろう」と心が温かくなります。親は時に手一杯になってしまいがちですが、余裕をもって受け止めてくれるおじいちゃんおばあちゃんがすぐ隣にいて、こうして成長を見守ってくれている・・・良さを見出してそこを伸ばしてあげたいと願ってくれている・・・本当に理想的です!

    Naritaマルシェとして、また地域の一員として子どもたちと関わることがあるのですが、子どもたちの可能性は無限大だとハッとさせられることがたくさんあります。お孫さんの想像力、本当に素晴らしい!どこまでもどこまでもとどまることなく想像の翼を広げさせてあげてください。この先、その想像力がどんな創造力となっていくのかとっても楽しみです。

    同時に、こうして記事を読ませていただき柔らかな心の想像力に触れることで、自分自身の想像の翼も広げたい気持ちになります。そんな気持ちになれることがとても嬉しいです。翼をしまい込んで、あることさえ忘れてしまった・・・なんてならないようにしたいと思います。

    光の射す方へいつでも飛びたてるようでありたいです!

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