四国八十八ヶ寺歩きお遍路巡礼紀行(3月15日3日目)

行程等基本データ

□月日:令和5年3月15日(3日目)

□天気:午前☀/午後☀

□歩いた時間:10時間36分/日

(6時50宿発~17時26分着)

□巡拝寺院:1寺巡拝

(12番札所~番札所)

□歩いた距離:19.2㎞ 

□平均速度:1.8㎞/h

□高低差:731m

     14m↔745m 

□行程の特徴:3日目で、最初で最大の遍路転がしです。最初で最大の遍路転がし。聞きしに勝る難所でした。11番札所藤井寺本堂の左が登り口です。助走なしの直登状態でした。朝一番の上りなので体力はあるはずなのですが、一気に体力を奪う長く続く急勾配でした。

約5時間の容赦ない急勾配の上りは、ほんとうに心が折れそうになります。最高点745mに着く迄の約5時間の登りでほぼスタミナを使い果たしてしまう状態でした。ほぼフラフラの状態で眼の前に現れた階段に立ち見上げると、そこには弘法大師像が立っていました(2m)。なんと言えばいいのかわかりませんが、迎えてもらえたような気持ちになり、思わず「南無大師遍照金剛」と唱えてしまいました。

ここで、ゼイゼイしていると、ドイツの男女二人つれから飴玉をお接待していただきました。よっぽどヘタっていたのだと思います。ここから後半の下って登る3時間は、もう、目の前に見える距離10〜20mを下り登るするたびに、ストックに頭を当てて息を整える状態でした。多分、歩いている時間よりも息を整えている時間のほうが多かったように思えます。

焼山寺に着く最後の上りは、休んだあとの1歩を踏み出すのに、何度も躊躇するような状態でした。

このような状態で、参道が見えたときは、着いたという感じよりも、この状況を超えられたことに喜びが込み上げました。

長い参道を足を引きずるようにして歩き、12番札所焼山寺本堂前に立った時は本当に嬉しかったです。この喜びを真っ先に伝えたくて、最も大切に思ってる方に電話してしまいました。

息があがったままで電話したので、「何があったのか」と心配をかけてしまった感がありますが、とにかく知らせたかった、その一心でした。

電話してから、近くにあった自販機でコーラを一気飲みして、本堂及び太子堂でお経を上げ、御朱印を頂きました。

この頃は、お遍路さんはいなくなり、最後のようでした。少しだけ休んで、今度は長いながい下り坂。疲れているので、どうしても膝に負担がかかり、1時間30分は、登りのキツさとは違って、膝がギリギリと音を立てるような感じでした。宿は比較的違い場所に取っていたので何とかたどり着いたという感じでした。想像を超える恐るべし12番札所焼山寺でした。

□本日の行程地形(時間軸×標高)

12番札所焼山寺

心身の状態・特記事項(感想)

□身体的状態

 ◇  ○  ○  ○  ○  

「体力の無さは、歩くリズムを一定にして、できるだけ負担の少ない歩き方で乗り越えようと思っています」。前日に書いた反省は、全く通用しない状況でした。心が折れそうになるってこんな感じになるのかなって思ったりしながらも、とにかく、目の前の一歩を踏み出す。この連続でした。

前半でほぼスタミナ切れ状態でした。後半は、目の前の10m、20mに、正に「挑む」そのものでした。体力のなさを痛感した一日でした。

精神的状態

 ◇  ○  ○  ◇  

登っている時、下っている時は、ひたすらダメな自分責めていました。もっと準備していればとか、甘く見ていたのではないかとかと、自分の普段の行いを恥じるばかりでした。そして、登りきり、電話をしたり本堂・太子堂でお経を上げているときは、頑張った自分を褒めてあげたい、そんな気持ちにもなりました。太陽が西に傾きはじめ、日差しが横からさすようになり、誰もいない境内でただ一人、静寂の中に清々しささえ感じることが出来ました。

□受けた「おせったい」

・アメ玉2個 へばっているときにドイツの方二人に頂きました。それが、クエン酸いり!やるな〜っていう感じでした。お礼に、本煉の羊羹を渡しました。

□特記事項(感想) 久々に体力及び精神力の限界を知らされう一日となりました。こんな程度が限界なの?って笑われそうですが、ゼイゼイと息を切らしているときは、「これが今の限界か〜!」てほんとそう思ったのです。同時に、「諦めない」強さも残っていたかなっていうことも感じました。

□明日の行程の留意点 12番札所焼山寺のすそのから続く、長い長い下りです。疲労が蓄積したままの足や膝は、キットきつい一日になりそうです。下りは、息は切れないのですが、足腰にとてもきつい歩きになります。

□明日の行程地形図

長いながい下り坂

印象に残る写真・感想(特記事項)

11番札所藤井寺本堂脇の登り口
お遍路道沿いに88ケ寺の祠
ヘバっている時に突然現れたお大師様
ここから始まる急勾配の登り
12番焼山寺

今に残る1200年当時の姿を残す遍路道。これは、大げさな表現ではないことを感じました。道沿いには、安政時代(1854〜1860年)に建立された地蔵菩薩像、天明時代(1781〜1789年)に志半ばで亡くなった墓碑なども有りました。その方たちが歩いた遍路道を21世紀の今、同じように歩いている。こんなことが実感できる12番札所焼山寺までの遍路道でした。

皆様からの感想・ご意見などをお待ちしています。

四国八十八ヶ寺歩きお遍路巡礼紀行(3月15日3日目)” に対して1件のコメントがあります。

  1. ハチドリ より:

    とにかく昨日はよく頑張りましたね!
    反省なんかいりません。
    いっぱい自分を褒めて褒めて褒めてあげてください。

    クエン酸いいですね。もし、宿で梅干しをいただけそうな時はもらってください。おにぎりは梅干しがいいかも!

    『膝がギリギリ音を立てているような感じ』は気になりました。昨年の春に私もリュックを背負って長い距離を歩いたことがあるのですが、桜の花を見れば何度も立ち止まり、写真を撮り、一定のリズムで歩かないでいたのですが、そのうちに経験したことの無いような膝の違和感を覚え、だんだん力が入らなくなり、しまいには痛みが出てしまい、結局タクシーを呼んで電車で帰ったことがありました。(グルコサミン飲まないと😅)

    先生はどうかそんなことにはならないようにお祈りしています🙏

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