二十四節気の最終節「大寒」
大寒は二十四節気の最終節で、最も寒い時期という意味。一年の最低気温もこの時期に記録されることが多いようです。2023(令和5)年の大寒は、1月20日から2月3日となります(私は1月20日の一日を大寒と思っていました)。二十四節気の24番目が大寒で、次の立春が1番目となり、立春を迎えると暦のうえでは春になります。大寒の最終日(立春の前日)が、豆まきでおなじみの節分です。旧暦のころは、立春が新しい年の始まりを意味していたので、節分の豆まきは年越しの行事にあたるわけです(なるほど!)。
ふきのとうの花言葉は、①「待望」:早春に芽吹く「春の味覚」の一つで、その独特の滋味を待ちかねられる存在であることから。②「愛嬌」「仲間」:複数本まとまって芽吹く姿のほほえましい様子をたとえたもの。待望、いいな~・・!あの苦みを感じながら春を待つ。あれ、俺、詩人かも???
寒の時期には、寒い時期ならではの食文化がみられます。手が切れるほど冷たい「寒の水」は、清らかで霊力もあると考えられていました。寒の水でついた餅を「寒餅」といいます。寒の水は、厳しい寒さで雑菌も繁殖しにくいためか長期間腐らないとされ、汲み置きをして薬や料理に使う家もありました。そして、「寒仕込み」の酒、醤油、味噌は、寒の水で雑菌も繁殖しにくいうえ、発酵もゆっくり進むので、味に深みが出ると珍重されるようになりました。
いくこさんの味噌倶楽部は、1月27日に仕込みをします。さすが、いくこさん、古来からの「寒仕込み」を意識してこの日だったのですね。
その他にも「寒卵」「寒蜆」「寒海苔」などがあり、寒の時期のものは上質で栄養価も高いといわれています。とくに大寒に産まれた卵を「大寒卵」と呼び、尊ぶようになりました。
大寒の間は三つに別けています。
初侯の1月20日頃は、款冬華(ふきのはなさく)と言われます。ふきのとうが顔をだし始める頃から来ています。「款冬」とはふきのことで、ふきの花茎がふきのとうです。ふきのとうは早春を代表する山菜で、香りが強くてほろ苦い早春の味として人気です。ふき味噌や天ぷらなどで楽しみたいですね。私は、天ぷらもふき味噌も大好きです。ふき味噌は、毎年お福分けを期待してご飯茶碗一杯にして待っています。
次侯の1月25日頃は、水沢腹堅(さわみずこおりつめる)。沢に氷が厚く張りつめる頃かた来ています。「腹」という字には厚いという意味もあり、沢に流れる水さえも厚く凍るほど冷え込みます。厳寒ならではの風景です。
末侯の1月30日頃は、鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)。「乳」には産むという意味もあり、鶏が鳥屋(とや)に入って卵を産み始める頃から来ています。本来、鶏は冬には産卵せず、春が近づくと卵を産み始めました。古来、鶏は夜明けを告げる鳥として尊ばれてきましたが、その鶏が新しい命を産むというところで、七十二侯が締めくくられています。上記『「寒」と「寒仕込み」の食べもの』で紹介した「大寒卵」が貴重なのも頷けますね。
寒い寒いと、閉じこもっているばかりではなく、この様な二十四節気を紐解き、古来から行われていることをなぞって行ってみるのも一計ですね。明日27日の味噌の仕込みは、人生初です。私も人並みに二十四節気を意識した「寒仕込み」に腕まくりです。
いくこさんのお母様が大寒の頃にやっていたと言う『卵のぬか漬け』、ものすごく興味深いお話ですね。
先生の「寒仕込み」のお話にあった『発酵もゆっくり進むので、味に深みが出ると珍重されるようになりました』と言うところ、昨年、スマイルさんに教えてもらい、「秘伝豆」と言う、とても香りの良い豆でお味噌を作ったのですが、まるでダシが入ったような甘い味噌に仕上がりました。冷蔵庫に入れておいたためか、発酵がゆっくり進んでまろやかに仕上がったのかな・・とホームページを読んで一人納得してしまいました。
いくこさんの味噌倶楽部、とてもいいですね。私も学びたいです。あとで様子を教えてくださいね。
今日の二十四節季のお話、とてもおもしろく読ませていただきました。
またまたシンクロ!今日更新したNaritaマルシェのウェブサイトで、「ばっけ味噌」のことを紹介したのです。そう、作ったのはハチドリさん。本当に手マメです。それにツヤツヤで思わず喉がゴクリ!となってしまうほど美味しそう。「もうフキノトウ!?」とびっくりしたのだけれど、本間先生の今日の記事を読み、「そうか、この時期に先陣を切って、フキノトウが顔を出すのね」と、感慨深い気持ちに。フキノトウありがとう!!
ハチドリさん、先生「お福分け」ご飯茶碗いっぱいにして待ってるんですって。今回はちょっぴりしか作れなかったと思いますが、もしいっぱいできた時はぜひお福分けをお願いいたします。だって、シンクロしてしまったのですもの・・・
いいですね。縁があるから起きるシンクロ。わくわくします!みなさん今は厳寒ではありますが、大地は春の準備をしていると思うとエネルギーが湧くような気がしますね。
スマイルさん、シンクロ、とてもびっくりしました。まるで打合せでもしていたかのような( *´艸`)
お福分け、承知しました!
ふきのとうの花言葉、「待望」「愛嬌」「仲間」などがあるなんて初めて知りました。へー、へー、素敵なこと聴いた~って感じです。
今年のふきのとうは、24番目の二十四節季を待たずにフライングしちゃってました。「まだよね~」と思いながら心待ちにして覗きにいったらちゃんと顔を出していたのでとても驚きました。
『待望、いいな~・・!あの苦みを感じながら春を待つ。あれ、俺、詩人かも???』ほんとにいつの間に?(笑)
今年初めて作ったバッケ味噌は、とても美味しくできました。
先生、おはようございます。
今日もへぇ~を連発しつつ音読いたしました、ありがとうございます。
おかげさまでとけた謎が一つあります、50年ほども前ですが私の家族は冬になるとリレーのようにいつも誰かが風邪をひいていました。家族の健康を願ったのでしょう、母が卵をぬか漬けにして食べるというおまじないのようなものを聞いてきて毎年作っていました。うろ覚えですが、大寒の頃に卵をぬか漬けにします、それを決まった日の朝8時までに食べるというものでした。いつしかやめてしまって詳細は覚えていませんが、大寒の卵の滋養を意識したものだったのだと思いました。
味噌の仕込み、明日お待ちしています!