宮城県の合計特殊出生率は1.30で六年連続減(全国で下から2番目)

厚生労働省が毎年行っている人口動態調査が6月3日に発表されました。それによりますと、2022(令和3)年生まれの赤ちゃんの数(出生数)は81万1,604人で、統計開始以来最少となったことが分かりました。前年から2万9,231の人減少です。80万人の大台割れが目前に迫っています。この減少スピードは、想定よりも6年ほど早くなっており、社会保障の担い手不足対策が急務となっています。

女性1人が生涯に産む子どもの推定人数「合計特殊出生率」は1.30(前年比0.03ポイント減)。婚姻件数は50万1,116組(同2万4,391組減)で、戦後最少となり、少子化がさらに進む傾向に拍車がかかっています。厚生労働省では、出生数の減少は「20代の出生率低下が影響している」と分析しています。

死亡数は2年ぶりに増加し、戦後最多の143万9,809人(同6万7,054人増)。出生数から死亡数を引いた人口の自然減は過去最大の減少幅となる62万8,205人に上っています。

出生数は、第2次ベビーブームのピークだった1973(昭和48)年の約209万人以降、減少傾向が続いています。もう、49年も下がり続けているのです。また、第一子出生時の平均年齢は30.9歳と晩婚化が進んでいます。識者の中には、この晩婚化も出生率低下の大きな要因と分析しています。

都道府県別の合計特殊出生率で、高い順位に、沖縄県1.80、鹿児島県1.65、宮崎県1.64です。低いのは、東京都1.08、宮城県1.15、北海道1.20です。宮城県以外の東北各県では、福島県1.36、山形県1.32、青森県1.31、岩手県1.30、秋田県1.22となっています。

宮城県は、全国で2番目に低い。東京都は、別の世界なので一般的な自治体では、ダントツで宮城県が低いのです。キツイ言い方をすると、宮城県は「子どもを産み育てる環境にない」ということです。様々な要因があるのでしょうが、宮城県民としては見過ごすことの出来ない現状なのではないかと思います。

財源は限られています。問題は「分配」の仕方です。何処に限られた財源を使うのかです。パイ(財源規模)を大きくすると言うことよりは、パイの切り方です。

1973(昭和48)年の209万人が2021(令和3)年には81万1,604人。わずか49年で61.1%減少しているのです。この機会に、私たちの身の回りにある子育て環境を見回してみては如何でしょうか。

子どもに優しい街だろうか、若い両親が喜びと期待を抱いて子育てに取り組んでいるだろうか、私たちは子どもやその親を支える関わりを持っているだろうか。Naritaマルシェの活動やこれから始まるOOC活動等を好例として、今一度我が町わが地域を見ていきたいものです。

おむすび会
おむすび会
(先輩お母さんと新米ママさん)
マルシェCafé
(兄妹の会話を盛り上げる)
マルシェCafé(親子で絵本)
おさがりの会
マルシェCaféの専属Varistor
楽しい場の空気感と会話を引き出したくて(Original Blend 珈琲に取り組む)

皆様からの感想・ご意見などをお待ちしています。

宮城県の合計特殊出生率は1.30で六年連続減(全国で下から2番目)” に対して2件のコメントがあります。

  1. 阿部 優 より:

    子どもやその親を支える関わりのひとつとして、定期的に『おやこフェス』というイベントを仲間と開催しています。ここ2年は自粛してきましたが、今年から再開しています。

    子供たちが、元気にいきいきと成長していく社会。そこには勿論、親、保護者の力が一番大切です。本イベントは、子供たちを対象とした従来のイベントに留まらず、子育てをする保護者も一緒に楽しめて元気を持ち帰ってもらえる内容を提供しています。休憩室や一時預かりのコーナーを設けたり、現役保育士らによる手遊びや歌のパフーマンス。ママたちのワークショップやアロマやリラクゼーションのブースがあったり。赤ちゃんのハイハイレースで盛り上がったり。

    僕は『漆喰手形アート』で子どもたちの手形をとって、それを記念に持ち帰ってもらっています。報酬は子どもたちの笑顔とママたちの笑顔。7月3日は石巻遊学館で開催します。

  2. Naritaマルシェ より:

    Naritaマルシェのことを取り上げていただき、ありがとうございます。スタッフの多くは子育てが一段落した人たちですが、みなさん子育ての途上で大変だったこと、悩んだこと、ありがたかったことなどを心に秘めています。そして今まさに子育て真っ最中の方達を見ると、それこそ「おせっかい」の心がむくむくと湧き上がり、何かしてあげたくなるのです。人の心を救ったり温めたり励ましたりするのは、思わず手をさしのべてしまう、というその心なのではないか、と思います。
    私たちが用意する空間が、「OOCの実践の場」としても、また「恩送りの場」としても機能してくれることを心から願います。
    本間先生が撮影してくださる写真は本当に素晴らしいです。私たちの活動でありながら「なんて素敵なのだろう」と感動してしまいます。「写真は撮るのではなく、場面を切り取るのだ」というのが先生の口癖ですが、その場面を見逃さずにいてくださってこそ、と思います。いつも見守ってくださりありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。

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