地域防災の取り組み
町内会で行っている「地域防災活動」の一端を見てきました。富谷市成田地区の町内会では、みやぎ県民防災の日(6月12日)を前に、地域防災について町内会で勉強会を行っていました。行政の防災担当者を招き、令和3年3月に作成された「洪水・土砂災害ハザードマップ」の説明を含んだ防災講話及び防災備蓄資機材の点検が主な内容でした。
この機会に合わせて、成田中ささえ隊コーディネータが進める、町内会と協働で中学校の防災教育に使ってもらえることを想定した「教材」づくりのお手伝いを行ってきました。
成田地区では、地元町内会及びPTA並びに中学校を支えようと思いたった方の提案を契機に、平成27年度~令和元年までの5年間、成田中学校は年に1度土曜日を出校日として「地域との防災活動」を行っています。協力団体は、富谷市を筆頭に成田地区三町内会はじめ12団体という大規模な事業です。現在は、コロナ禍のために地域の方達との活動は難しい状況ですが、これまでの貴重な活動を途絶えさせたくないという中学校の意向を受け、令和3年度は富谷市社会福祉協議会のご協力を得ながら防災活動を行うことになっています。
成田中ささえ隊のコーディネータは、コロナ禍という大変な状況でも、敢えて「防災のための時間」を作り、地域とのつながりをこの先にも繋ごうとする成田中学校の志に深く共感し、それを支えるためのアクションとして「成田中学校防災活動応援プロジェクト」を立ち上げたのです。このプロジェクトの一環として、町内会と協働で視聴覚教材をつくって、授業の合間などで使ってもらえれば、一堂に会しての防災活動ができない中にあっても、規模は小さくとも地域防災の大切さを学んでもらえるのではないかとの発想です。
私の役割は、町内会で整備している防災倉庫内にある資機材の説明をビデオに収め編集して教材に仕上げることです。ビデオ編集の技術は持ち合わせていないのですが、何とかご要望に応えたいと思い参加しています。
災害が発生したときは、地域力が大変大きな支えになります。また、地元の中学生は、被災者支援の大きな担い手になります。
こんなデータがあります。富谷市民(15歳以上)の自宅外就業者・通学者は26,696人です。その内、他市町村へ就業・通学は、19,935人(74.7%)で、富谷市内で就業・通学は、6,761人に過ぎません(令和2年度第2次富谷市人口ビジョン(2021.03))。この現状は、もしも日中に災害が起きたら、大人は、地域内にほとんどいません。災害時、中学生はとても重要な支援の担い手になるということを示しています。
地域自治組織や地域を想う志の高い人の存在は、地域の安全安心を築いていく際にとても重要になります。地域全体の総意として動けるようになるまでは、まだまだ時間がかかると思います。しかし、地域防災及び中学生の社会参加という教育の場の持つ意味は極めて大きいです。できる限り応援してきたいと思っています。このことは、私が目指す地域福祉の推進という視点でも大切なことなので、私の学びを深める上でも、しっかり関わっていこうと考えています。