ピカピカの一年生の登校

ピカピカの一年生という言葉が、三月四月にはテレビからよく流れてきた。今年は、余り目にすることが少ない感じがする。コロナ禍が影響しているのだろうか分かりませんが、子どもたちの元気はつらつとした姿を見る機会が少なく、残念な気持ちでいます。

娘の子ども(初孫)の登校していく様子を見て、少子高齢化社会の現実を感じました。子どもたちが徒党を組んで登校するよう姿を見る機会がなくなって久しい。ポツンと一軒家でもないのに、母親と二人だけで登校する姿は、現実社会の行く末を心配させられます。

少子高齢化社会は、高度な成熟社会に共通する現象なので避けては通れないのかも知れません。ならば、それを前提としながらも、数少ない子どもたちは、家族だけではなく地域社会全体として見守り育てるという、地域住民の意識が必要なのだと思います。子どもたちを地域の宝として、地域社会挙げて育む社会の構築が必要です。

これまで、私たちの地域社会には、「子ども会」という組織がありました。子ども会は、就学前3年の幼児から高校3年生年齢相当までを構成員とし、地域を基盤とした異年齢の集団です。子ども会とは、仲間と活動を共有することによって、その子が参加している集団のより望ましい成長を意図したコミュニティ活動です。地域を基盤とし、仲間集団のもつ形成力と、活動(経験)を通しての成長を統合し、よりたくましい子ども、子ども集団を実現しようとする活動です。家庭・学校では、与えることが困難な、しかし、子どもの発達にとって不可欠な経験を与えることを目的としており、家庭・学校はもとより、地域の諸機関・諸集団と強い連携を保ちながら、活動を進めていくことが大切です(全国子ども会連合会)。現在、宮城県内では、約2400団体(平成28年度末)が活動しています。この数字は、昭和50年前後の第二次ベビーブームの約半数といいます。これと入れ替わり、学習塾やスポーツ少年団等が多くなり、子どもたちの生活環境は大きく変わってきたのです。

子どもを持つ親だけではなく、子育てを終えた方も一緒になって子どもの成長を支える社会。こうした社会を築くために、私たちが出来ることは沢山あるように思います。子どもたちが無邪気に安心して成長できる環境は、学校だけではなく、社会的想像力を働かせ、私達の地域社会でも取り組むべき課題だと思っています。

毎朝、自宅の前を通学する小学生や中学生、たまには高校生に「おはようございます」と声をかけています。近頃は、会釈だけでなく「おはようございます」と小さな声が聞こえるようになってきました。毎朝の「贈与交換」は、私の一日に元気をもたらせてくれます。

皆様からの感想・ご意見などをお待ちしています。

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