浜街道桜ウオーク(福島県広野町)
NPO法人ハッピーロードネットが中心となった「ふくしま浜街道・桜プロジェクト」実行員会主催で福島県広野町を会場にした『浜街道さくらウオーク』に参加しました。
国道6号線沿いは、桜の木が植えられ、「桜街道」になっています。そもそもの始まりは、国道6号線の美化活動を出発点として活動していたNPO法人の会議の場で、地元の高校生が提案した「国道6号線沿いに桜の木を植え、それで地元を活性化し、多くの人が来てくれる街にしたい」と提案したことに始まるといいます。
その提案してくれた高校生は、東日本大震災で帰らぬ人となってしまいましたが、大人達はその意志を受け継ぎ、国道6号線沿いに桜の木を植え始め、現在に続いているといいます。
浜街道さくらウオークの目的は、「津波災害や原発事故によって避難生活を余儀なくされている皆さんが心地よく地元に帰り、お母さんや子どもたちが心から湧き出る笑顔が見られるように。また、全国各地から葉浜通りに来られる皆さんに気持ちよくおいで頂きたいとの思いから、震災10年目の節目に桜を観ながらウォーキングと清掃活動を企画しました」とあります。
今日のこの事業には、晴天の中、小田和正がこの趣旨に賛同して自ら植樹したという桜の木のある広場に、地元の中学生や高校生そして地域の皆さんが子ども連れで、約200人が集まりました。8台のバスで6㎞ほど先の場所に移動し、国道6号線沿いを植樹された桜の木や掲げられているメッセージカードを読みながら歩き、同時にゴミ拾いをして開会式会場まで戻ってくるというものでした。
多くの中学生が参加し、司会進行も中学生が行っていました。この活動の始まりになっている高校生の意志がしっかり伝わり、そして大人もこの夢を形にしている。原発事故で、将来への不安を持っている中にあって、何とか希望の光を自らの力で灯そぅとしている、地元の方々の確固たる意志と行動力を見せて頂きました。
私が知っている団体Naritaマルシェ(富谷市成田)でも、規模は比較になりませんが、地元の公園を地域住民が集まり清掃したという活動がありました。清掃が目的というよりも、自分の住む地域を皆で協力して住みやすい暮らしやすい場所にしましょうという趣旨で行われ、その想いを形にする一つの実践として「公園の清掃」になったと理解しています。
清掃が終わってからは、主催者手作りの「芋煮」振る舞われ、互いに、この活動に趣旨を実感する時間になっていました。
自分の住む街を皆で住みよい場所にする。簡単なようで、なかなか難しい。でも、気づいた人が始める。これの積み重ねが、いつかは安心安全のある街となり、この様な活動があたりまえの風物詩になる。こんな夢を持たせてくれる事業でした。
今日はとても多くのことを学ばせて頂いた一日でした。