1年寝かせた手作り味噌開封
昨年11月25日に仕込んだ手作り味噌を一年間寝かせて12月07日に開封してみました。私自身では、待ちに待った1年物の手作り味噌です。もう一樽は、2年寝かせてから開封しようと思っています。1年物と2年物の違いも見たいので、昨年11月に仕込んだ二樽の手作り味噌の内、一樽だけを開封してみました。
結果は、満足できる出来映えでした。仙台麹と豆を1対1の分量で仕込んだことから、ほんのり甘めの味噌にできあがっています。藩政時代からの佐藤麹屋さんから仕入れた麹を使い、その際味噌造りのコツなども聴かせて頂きました。
お話しによれば、味噌の味を塩で調整するのは、カビの発生を誘発するので勧められないとのことでした。味噌の味は、麹と豆の配合具合で調整するとのことでした。そこで、今回の仕込みは、あまり塩辛くない味噌を造りたかったので、麹と豆の量を1対1の同量で仕込んでいます。こうした配合のためか、できあがった味噌は『ほんのり甘め』でした。
樽全体を覆っていたビニール袋を取り蓋を開き重しを外すと、濃く褐色の醤油状の液体(「たまり」と呼ばれる液体のようです)が少し浮き上がっており、その上にベージュ色のシワシワした物が付着していました。これは、「産膜酵母(さんまくこうぼ)」と呼ばれる酵母菌の一種や、カビである可能性があるようです(AI判断)。「産膜酵母は塩分濃度が高く、空気に触れる場所を好む酵母で、人体に害はありません。日本酒や焼酎にも含まれることがあります。見た目や風味が悪くなるため、食べる前に表面から5mm〜1cm程度取り除くとよいでしょう。」と解説されました。
この産膜酵母らしい物体は、醤油状の液体と一緒にスプーンで簡単に取り除けました。液体と産膜酵母らしい物体を取り除くと、味噌本体を覆っていたラップが顔を出し、それを外すと仕込んだときよりも遙かに茶褐色を帯びた味噌本体が出てきました。味噌本体は、仕込んだときと変わらない状態で、カビらしき物は全くありません。「やった~・・・!」とばかり胸をなで下ろしました。
その後、少し撹拌してみました。底の方は、上部よりも少しだけ黒みがかっており、熟成の進んでいる間が観察されました。
この様な状態で1年寝かせた手作り味噌は、現在食卓に出ています。文字どうり「手前味噌」ですが素朴な味で美味しいです。来年早々、これに気をよくして再び仕込んでみたいと考えています。



