地域に根ざした活動が表彰される

去る11月6日仙台サンプラザホールを会場に第71回宮城県社会福祉大会が行われました。この大会では、社会福祉に尽力貢献された個人及び団体が表彰されます。ここでは、宮城県知事表彰と宮城県社会福祉協議会長表彰が行われます。

たまたま知ってのですが、何度か足を運ばせてもらったことのある、富谷市成田地区を拠点に活動している『Naritaマルシェ』が、ボランティア功労団体として、宮城県社会福祉協議会長表彰を受けていました。この表彰は、現にボランティア活動を行い、活動期間が10年以上の団体が表彰の対象となります。活動期間が10年あれば自動的に表彰されるというものではなく、地域福祉の推進に顕著な功績が認められた団体が表彰されます。宮城県内に数え切れないほどのボランティア団体がある中での表彰なので、その功績はいかばかりかと推察されます。

Naritaマルシェは、東日本大震災翌年の2012(平成24)年2月に成田地区に住む方が立ち上げています。立ち上げに関わった方は、『真っ先にお声がけをしたのは行政区長さんたち、つまり成田地区の町内会長さんたち』そして『その方達のご理解とご協力なしには地域での活動はできない。それはあごくあたりまえの認識でした』とお話ししていました。私は、この言葉、この考え方に魅了され、この活動を見に行ったことを思えています。

Naritaマルシェの活動拠点
2014(平成26)年11月14日当時のもの。現在はとても洗練されたものになっています。

Narita マルシェのきっかけ・動機は、東日本大震災を経験してのことだと言います。『東日本大震災が起きた時、不安や心細さを抱えながら、互いに声をかけあい、情報を伝えあい、励ましあい、おもいやりあって過ごした日々は、お互いの関わり合いが、何よりも心強かった。こうしたことを振り返るにつれ、このことは震災などの特別の時ばかりではなく、あたりまえの日常でも、そんな繋がりが必要』この成田地区に「お互いが支え合う、温かい地域にしていきたい」そんな切実な願いが沸々と沸き上がり、気づくと、誰に話を持って行けば良いのか考えていたと言っています。

こうした『共感』から、いつしか『組織』(仲間)へと輪が広がり、『Naritaマルシェ』立ち上げへとつながっているようです。そもそも、このNaritaマルシェの立ち上げに関わった方々は、ボランティアをしているという意識はありません。なのでボランティア団体としての登録もしていなかったように記憶しています。私のことはで言えば、『Naritaマルシェ』はボランティア団体ではなくボランタリー(voluntary)な姿勢を持った希有な社会活動なのだと思います。今後益々のご活躍をお祈りしています。

このhpを見て『Naritaマルシェ』に関心を持たれた方は、是非、毎日アップしている下記hp『Naritaマルシェ』をご覧下さい。『Naritaマルシェ』の活動だけでは無く、様々な活動も掲載されています。また、豊かな感性と類い希な表現で綴られた言霊と出会うことが出来ます。また、あずきフォントで書かれた新聞も秀逸です。皆さん、ご覧あれ!Naritaマルシェ

皆様からの感想・ご意見などをお待ちしています。

地域に根ざした活動が表彰される” に対して4件のコメントがあります。

  1. いくこ より:

    本間先生、活動を紹介してくださってありがとうございます、このページを読んで改めてこれまでの長い歩みを思い出しています。
    何かできないものかという気づきを仲間と共有して、その時やれることをやりたいようにやってきただけ、我が身を振り返れば成長を実感することもなくお恥ずかしいかぎりですが、参加してくれてた子ども達が大人になった姿に時の流れを感じています。
    式典に参加し、式次第中29ページにも及ぶ受賞者名簿に連なるお名前を見て、今この社会を構成してる人々の姿をありがたく思い描いていました。
    私は事務局ですのでお金の話になりますが、毎年継続して助成金を頂いている富谷社協と成田連合町内会の2つの団体を含めて、これまで6つの団体から助成を受けてきました。
    集まってお茶をのむだけだからお金はいらないと始めた活動ですが、何かやりたい事がみつかるとやっぱりお金がかかります、さてどうしたものかと考えていると助け船がやってくる、そんなふうにして14年の月日を積み重ねてきたのだと、改めて感謝の気持ちでいます。
    そうしてやってきたことの一つ一つがご縁をつないでくれて、かけがえのない人々との繋がりと、何より自分自身の大切な居場所を得たように思っています。
    誰一人親族知人もいないところへやってきて30年後のこの幸せは望外の喜びです、宮城県に暮らしてきて良かった、ありがとうごさいます、皆さんに感謝しています。
    どうぞこれからもよろしくお願いいたします。
    本間先生いつもありがとうございます。

  2. 鈴虫 より:

    私の敬愛する『Naritaマルシェ』が、ボランティア功労団体として宮城県社会福祉協議会長表彰を受けられたとのこと。
    心からお慶び申し上げます。

    これまでも、きっとこれからも変わらぬ地域愛で楽しみを演出し、地域の隅々まで行き渡る優しさを振り撒いていかれることでしょう。
    そうした無償の心尽くしが、いざという時には成田地区全員が力強く結束して地域を護っていくのでしょう。
    我がことの様に心強く、ありがたいと感じています。

    個人的には、主催者さんをはじめとするスタッフのみなさんが「なにも特別なことはしていないのよ〜」と、自然体で居てくださるその姿が大好きです!
    (水面下では水鳥のように一生懸命水を掻いている)
    私もずっと後ろからみなさんの背中を追いかけていきますからね〜。
    この度は、『宮城県社会福祉協議会長表彰』おめでとうございました✨

    1. いくこ より:

      鈴虫さん
      お祝いの言葉をありがとうごさいます。
      土地勘が無くて遠く感じる町から、身軽にやってきて下さってびっくりでしたが、何度か行事を楽しんでくださいましたね。
      見て見ぬふりをせず、何かしようとする仲間の応援をことさら嬉しく感じています。
      遠路を親戚が駆けつけてくれたような喜びで、ちょっとスタッフに対しても自慢でした。
      11月も後半になり、朝晩の冷え込みを感じるようになりました。
      お身体ご自愛下さいね。

    2. スマイル より:

      本間先生、Naritaマルシェのご紹介をありがとうございます。鈴虫さん、嬉しいお祝いの言葉をありがとうございます。

      以前はよくあった縁側や軒下での近所の方たちの交流、今はあえてそういう場を作らないといけない状況ですが、気持ちとしては「あるもの持ち寄ってのお茶会」という気持ちです。その「あるもの」は漬物や煮物やお菓子だけでなく、「子守りが得意だし大好き」「裏方仕事が性に合っている」「お喋りなら任せて」などの、それぞれの人が「持ち寄れる個性」だったりします。だからこそ、初めての人でも居心地がよく、誰でも自分の居場所と思える空間になっているのではないか、と感じています。
      これからも肩ひじ張らず、何よりもまず自分の大事な居場所として、楽しんでいけたらと思います。

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