倶楽部活動第5講『みんなで迎えた89歳の誕生日』

第4月曜日は、倶楽部活動(課外活動)。個々人の「観たり、読んだり、聴いたり、つくったり」等々の活動を共有し「まねっこ」しあう場です。今回は、僭越ながら、私が関わっている活動をご紹介します。

30℃を超える猛暑日、長く続いた残暑。涼しくなったと思ったら急激に秋が深まり、朝夕は息が白くなることも見るようになりました。その様な中にあっても毎朝NHKラジオ体操をしている人たちがいます。東日本大震災以降に数人で始まり、コロナ禍で家に閉じこもりきりの方々が、広い公園なら問題なかろうと集まり始め、現在では毎日20人前後の方々が集まります。

長命ヶ丘四丁目に住む75歳以上の方々を主たるメンバーにして結成された『晩酌の会』は、2年ほど前から、このNHKラジオ体操に月一回出向き『おせっかいCafe』を開店しています。コミュニケーションツールと考えている珈琲を提供するようになってからは、新規の参加者や犬の散歩の方々も立ち寄るようになり、人数及び滞在時間が長くなっています。

今回、たまたま『おせっかいCafe』開店の日に89歳の誕生日を迎える方がいらっしゃるということを聞きつけ、みなさんでお誕生日のお祝いをしました。この方は、このNHKラジオ体操を始めた方に誘われ参加するようになったようで、7~8年参加しているといいます。

このNHKラジオ体操に参加している方々は、年齢が高めの方が多いのです。そうしたみなさんは、口々に、この方のように晩年を過ごしたいといっています。この様なことを聴いていたので、今回、みなさんでお祝いしようとサプライズ的にケーキを用意し、お祝いの言葉や感謝を申し上げる機会を設けた次第です。

特段の組織を成している訳ではなく、自由意志で集まっています。しかし、いつしか顔見知りになり、無くてはならない『場』になっているようです。月一回の『おせっかいCafe』開店時は、みなさん持ち寄りで様々な食べ物がテーブルに並びます。これは珈琲を出すようになってからのことだといいます。こうしてみると、集まる『場』があれば、それぞれ出来る範囲で持ち寄りが始まる、従来地域社会で行われていた『お茶会』そのものが新しい形で始まっているように思います。

従来の相互にお宅を訪問する『お茶会』は、現在ではこの様な形でリニューアルされたお茶会になっているように思います。従来の個を下にしたプライベートスペースからアソシエーション(associationとは、共通の目的や関心を持つ人々が自発的に形成する集団)を下にしたセミパブリックスペースにその場を移して、サードプレイス(自宅(ファーストプレイス)や職場・学校(セカンドプレイス)とは異なる、心地よく過ごせる「第三の場所」)としての『お茶会』になっているように思います。

サプライズ的行われたお誕生日のお祝いを観て頂きたくて、今回の倶楽部活動第5講に取り上げさせて頂きました。

珈琲50人分以上を淹れる晩酌の会メンバー
みなさんで記念撮影
朝6時30分から始まるNHKラジオ体操(今回は32人参加)
みなさん80歳近い方がほとんどです
体操が終わってからの珈琲タイム
晩酌の会のメンバーがお代わりを勧めます。
小学生(5年生)もお手伝い
89歳のお誕生日プレゼント(ケーキ)
長く付き合っている方からの紹介と感謝の言葉

皆様からの感想・ご意見などをお待ちしています。

倶楽部活動第5講『みんなで迎えた89歳の誕生日』” に対して1件のコメントがあります。

  1. 鈴虫 より:

    なんて素晴らしいおせっかいでしょうか。
    参加者みなさんが関わりを深め、ここから地域愛がどんどん膨らみ拡がっていくことでしょう。
    サプライズで誕生日を祝って頂いたおばあさんの感涙は美しかったことでしょうね。

    私も勇気を出して『縁側日和』を拓き、地域に一歩足を踏み出しましたが、参加される皆さんの笑顔に囲まれるたびに大きな喜びに包まれます。
    息子にも「幾つになっても挑戦してるのは凄いね、俺も頑張るよ」と言ってもらいました。この言葉を励みに、これからもコツコツと頑張っていきます。

    素敵なお話が心にしみ、前向きに時を刻むことを思っています。
    ありがとうございました。

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