今週の一枚(ウニのお土産)
福島県郡山市から、東松島市、南三陸町そして岩手県まで足を伸ばし、今後の東京電力福島第1原子力発電所事故被災者支援及び地域福祉の人財育成に尽力されている方々を南三陸町にご案内しました。その際、泊まる場所を紹介させて頂いたのが、ここ「ながしづ荘」です。ここは、東北学院大学で教鞭を執っていたときに「地域課題演習」のフィールドワークを行ったときや復興庁の補助事業「心の復興」で調査に来たときに使った宿です。
中心市街地から離れていますが、コロナ禍で利用客が減少していると聞いていたので、ここにお泊まり頂きました。お客さんが多くなかった(二組だけ)こともあり、つきっきりで様々なお話しを聴かせて頂きました。私は、公的な立場の方の整理されたお話しよりも、こうした方々のリアルなお話しに興味があるので、とても参考になりました。
帰る時に頂いたのが写真の「うに」です。とても美味しいです。今年は不漁らしく多くは捕れていないそうですが、お土産に頂きました。自宅に戻ったその晩に、白ワインで頂きました。ウニの甘さと塩の加減が絶妙で、大いにワインが進みました。「ながしづ荘」さん、有り難うございました。それから健さん、集落の現状を聴かせて頂き有り難うございました。勉強になりました。有効利用策、一緒に考えたいですね。
長志水集落のみなさんにとって、自分達の地域を第三者からの聞き語りによって改めて見直し、この様な立派な記録本として残して頂けたこと、とても有り難いことだったに違いありません。津波による絶望的な喪失から、いきいきと暮らしていた記憶が掘り起こされ、かろうじて未来に繋ぎ止められたことは大きな希望になったことでしょう。
突然無くしてしまったものが大きすぎて、その大切な記憶をどうしたら留めることが出来るのか、被災地の人々はその術が分かりませんでした。
そんな人々にとっては、この第三者による意図を持った聞き語りの機会が無ければ、失われた景色とともに代々受け継がれてきた暮らしの記憶さえも喪失してしまうところだったと思います。
この様な心の支援は、震災で打ちのめされ色が失われた心と景色に、もう一度色彩を呼び戻してくれるきっかけではなかったかと、今またじんわりと感動しております。本当にありがたいことです。
『長清水の歩んできた道』
以前読ませていただきました。
懐かしいです。
もう一度、手にとって見たいと思いました。
ウニと白ワインのマリアージュ、素敵ですね。それは美味しかったことでしょう🥂