あらゆる質問によどみなく応えるLSA
福島県で東京電力福島第1原子力発電所事故による被災者支援を行っている方及び地域福祉人財育成をおこなっているダクルス久美さんが主宰するCCSW(市民コミュニティー・ソーシャル・ワーク)研修会in福島の受講生が、南三陸町「結の里」を訪問し、震災後から現在までの支援状況について視察(2月24日)しています。
前半は、結の里を運営している高橋さんが、これまでと現在そしてこれからの「結の里」の有り様についてお話をし、その後震災当初から生活支援員そしLSAとして被災者支援及び地域福祉の第一戦で活躍する、ゆきえちゃん及びえみちゃんが質問に応える形でお話をしてくれました。
その様子をみながら、12年もの長きにわたって被災者と共に歩んで来た体験・経験が、被災者支援から地域福祉に転換している現在までしっかり生きており、「地域」や「住民」から決して目を離さない姿勢に感心しながら聴いていました。
また、生活支援員から「生活支援コーディネータ」になった二人のお話をきいても、過去の経験を下にして、地域支え合い体制整備事業の推進を図っており、なかなか支援員の経験をストレートに生かせる状況にはない中にあっても、めげずに着実に進めているようでした。最近、これまで進めていた啓発用の「絵本」が日の目を見るところまで来ていたようでした。全くのオリジナルで、絵及びストーリーを自作し、地域支え合い体勢整備の協議体メンバーが全てが何らかの形で物語に登場するように工夫していたようです。
視察した代表者は、「結の里が住民の皆さんと共に創られていることを、あの場の端々から感じることができました。また、住民の方々が外の通路を通るたびに、皆さんが自然にさっと視線を向け、窓を開けて声をかける様子を何度も拝見し、住民の皆さんの生活と共におられることを実感しました。」等の感想を持ちながら、改めて自分達の出来ることの可能性を感じ取っていたようでした。
この様に、被災者支援の経験を地域福祉の推進に生かしている姿を見るのは何とも嬉しいことです。東日本大震災の被災者支援に関わった人財が、そのまま地域福祉推進の人財となっている。このことは、南三陸町の長い復興過程を考えたとき、非常に貴重な役割を持つのではないかと思っています。このhpをご覧になっている方にどうしてもこのことをお話ししたくて書いています。いつか皆さん、南三陸町に行きましょう、そして彼女たち「奇跡のおばちゃんたち」のお話しを聴いて下さい。
本間先生
南三陸視察では本当にお世話になりました。
私たちにとって大変深く濃い学びの時となりました。
そして高橋吏佳さんはじめ、LSAの皆さんの住民目線での寄り添いに、大変感銘を受けました。
私たちはどこを見てきたか、どこに向かってゆくべきか、そのことを改めて深く問われる思いがしました。
今からでもまだ遅くない!現場で支援する仲間がたくさん持ち帰った気づきと実践を、私たち団体としても全力でサポートしつつ、私たち民間の立場だからこそ担える役割を住民の皆さんと共に担ってゆきたいと思います。
本当に濃い活きた学びの場へと招いてくださり、ありがとうございました!