今週の一枚(手づくりマスク)
立ち寄った地元食材を販売する小さなお店(「○○マルシェ」)で店番をしていの方のお話しに聞き耳を立てていました。原発事故で、他市町村への避難生活を強いられ、7年の避難生活を経てようやく故郷に帰られたとのことでした。避難生活は、100歳近い高齢者を介護しながらの仮設住宅暮らしのようで、自分の胃潰瘍から始まり初期の癌にまで身体を酷使してしまったようです。
その方は、合併前の町の町長の奥さんで、自分の故郷である街を「こんなに良い場所は無い」と語り、ここを離れなければならなかった無念さを、静かにでもきりっとして口調でお話ししていました。
しだいに、私もお話しするようになり、色々と質問などをしながら、人口が戻らない現状の背景等を伺いました。孫は、東北学院大学の2年生だと言います。そんなことにも親近感を覚え、長々とお話を聴かせて頂きました。普段の生活の場に東日本大震災・福島原発事故で辛酸をなめた方がいるのだと改めてその実態を体感し、とても良い勉強になりました。
久しぶりに一杯話を聴いてもらったと帰り際、「これ持っていって」と、そのマルシェに出品してあった売り物の手づくりマスクを頂きました。自分にオリジナルで夫のためにつくったデザインだと言います。頂いたのは真っ白のものでしたが、とても素敵なレインボーカラーのマスクもありました。愛用者は、その方の名前を付して○○マスクと言ってもらえていると嬉しそうにしていました。
四国八十八ヶ寺歩きお遍路に行くので、その際に使わせて頂きますと言ったら、「それならもう一枚」と、合わせて二枚頂きました。なんとも幸を感じる「おせったい」の始まりでした。
素敵な手作りマスクをいただきましたね。
まさに『おせったい』ですね。
辛かった避難生活のこと、今の現状やそこにかける想いをたくさんたくさん聴いてもらって、その○○さんはとても嬉しかったことでしょう。
○○に入る名前、覚えてらっしゃいますか?ぜひ、お土産の讃岐うどんをお届けの際は、お名前も呼んで差し上げてお届けください。
地域の文化や人との触れ合いを楽しみながらのお接待、私も新しい土地で楽しんでいけたらと思っています。