地域デビューを演出する(栗原市社協若柳支部の取組)
第一線を退いたが、まだまだ元気な方々を地域の社会資源にする事業が行われています。栗原市若柳地区社協が主催する「わくわく熟年わんぱく塾」です。塾生の対象者は65歳以上が唯一の条件です。定員は15名のところ、あっという間に定員を超えてしまい、事務局はお断りをするのが大変だったと言います。地元社協では、多くの方々に地域に関わってもらいたいと思っても、当の本人は、「どのように関わればよいのかわからない」「何も出来ないから無理」等々、地域と関わるに際してのチョットしたスキル不足が気になっていました。
そこで、地域デビューする為のチョットしたスキルや地域の現状を知る事で道が拓けるのではないかと考え、この事業を企画したと言います。私は、とても良いところに気がついたと感心しています。特に、男性の場合は、自分が関わる為には、何らかの「大義名分」や「自分の役割」を重んじる傾向があります。そこで、地元社協は、「これから迎えるご褒美の時間(高齢期)を、楽しみながら、充実した人生を地域の中でデザインして欲しい」と語り、この場を企画したのです。
塾生の募集要項には、次のように書かれています。「団塊の世代(約800万人)が全員75歳以上になる2025年。これ以降は、高齢者の医療や介護の需要が著しく増加することが予測されています。一方、平均余命が延び、人生100年時代の到来でもあります。仕事から解放された時間を何に使いますか?今、私たち一人ひとりには、如何にして高齢期を元気で楽しく豊かな、「二毛作」の人生にしていくかが問われています。ここで大切なのは、これから迎えるご褒美の時間(高齢期)を、楽しみながら、充実した人生を地域の中でデザインしていくことです。そんな時、地域の一員として役割を持つ、「わんぱく」な熟年の大風呂敷が、二毛作の肥やしになるかも!団塊の世代の皆さん、地域デビューの旬は今です。そのきっかけを一緒につくっていきませんか? 楽しく学ぶ『熟年わんぱく塾生』を募集します。」
熟年わんぱく塾の開講期間は、7月から11月迄で、その間に6回の講義や実習があります。そこでは、地域の現状を知る座学や人と人との交流を演出する際のツールとなる「珈琲の淹れ方」を地元の有名な自家焙煎珈琲屋さんで学んだり、夏カレーの作り方を行政の管理栄養士の指導の下で行ったりしています。これからは、傾聴移動喫茶Café de Monkの提唱者である金田諦應(たいおう)住職の「傾聴」について講義を頂きます。その後は、地元で行われる「若柳福祉のつどい」で模擬店を出店し、これまでの学びを実践してもらいます。
今日(8月17日)は、夏カレーづくりでした。皆さん、和気あいあいと楽しそうにしているのがとても印象的でした。また、出来た夏カレーを食べる際には、仙台からお呼びしたギターとピアノに加え、塾生のウッドベースが加わる生演奏が行われました。塾生からは、「異空間に引き込まれるようだ」「この塾に参加していることがご褒美を頂いているようだ」「ここは、私を受け入れてくれる居心地の良い場」等々、単に「楽しい」というだけではなく、自分のこれまでの生き方や他者との関わりの仕方等と照らし合わせた自分の言葉になっているように思いました。
この様な場が地域にあることはとても大切だと思います。こうした場をとおして、これまで以上に他者との関わりを大切にし、何より地域を愛する気持ちが増してくるのではないかと思っています。まだまだ続く「わくわく熟年わんぱく塾」のこれからが見逃せません。
栗原市住民です。
素敵な写真付きでのアップありがとうございます。とにかく 受講生一人一人が、
眩しいぐらいに、キラキラ輝いていました。コロナの感染対策もあり、会話をあまり交わす事はない受講生同士が、3回目の講座には、あ うんの息での共同作業。
さすが、人生経験を積んだ方々。
言葉は少なくも相手を気遣う振る舞いに、大人の熟年の魅力を見せられました。
私 55歳 わんぱく熟年を目指し、
一日一日を生きたいですね。
次回の講座の様子も、是非塾長の本間先生
ブログでご紹介下さいませ。