15歳未満の子ども数は41年連続、人口に占める子どもの割合は48年連続で減少(総務省)

今年(2022年)4月1日現在、我が国における15歳未満の「子ども」の数は1465万人で41年連続の減少。総人口に占める「子ども」の割合は11.7%で48年連続の減少となった。また東京都を含め全道府県で「子どもの数と割合」が減少しています。

総務省は5月4日に、こうした状況を統計トピックス「我が国のこどもの数」として公表しました。「子ども」の減少は、社会保障制度の基盤は述べるまでもなく、日本国の存在そのものをも脅かします。少子化対策をさらに充実していくことが必要です。

少し詳しく見てみましょう。総務省は毎年、こどもの日にちなみ、「子どもの数」や「子どもの割合」などを推計・発表しています。今年(2022年)4月1日現在の子ども(15歳未満)の数は1465万人で、前年に比べて25万人減少しました。子どもの数は1982年(昭和57年)から41年連続で減少しており、過去最少を更新しています。総人口に占める割合は11.7%で48年連続の低下。1950年の35.4%、1965年の25.6%、1975年の24.3%、1985年の21.5%、1995年の16.0%、2005年の13.8%、2015年の12.5%などと比べて「少子化が急速に進行している」状況を再確認できます。

次に、都道府県別に昨年(2021年)10月1日時点の「子どもの数」を見てみると、全都道府県で「前年に比べて減少」していることが分かります。最も子ども数割合が高いのは沖縄県で16.5%(前年に比べて0.1ポイント減)、次いで滋賀県13.4%(同0.2ポイント減)、佐賀県13.3%(同0.2ポイント減)などと続きます。逆に最も低いのは秋田県で9.5%(同0.2ポイント減)、次いで青森県10.4%(同0.1ポイント減)、北海道10.5%(同0.2ポイント減)などです。

また、子ども「数」の減少が著しいのは、▼東京都(前年から1万5000人減)▼神奈川県(同1万5000人減)▼愛知県(同1万4000人減)▼大阪府(前年から1万4000人減)▼北海道(同1万3000人減)▼埼玉県(同1万3000人減)などで、大都市が従前と同じ顔触れで並びます。

宮城県は、全国平均11.8%のところ11.5%(△0.2%)で、全国28位の子どもの少ない県です。宮城県も含め、東北六県全てが全国平均以下です。反対に全国平均を上回っているのは、山陰地方も含めた近畿地方以南の府県に多く見られます。九州・沖縄は全ての県が平均を上回ります。東北地方は、なぜ子どもが少ないのでしょうか。気候だけなのでしょうか、若い人が働ける仕事がない、それとも所得水準なのでしょうか。私たちの住む東北地方・宮城県が子どもを生み育てる魅力の無いまちなのでしょうか。

「総人口に占める子どもの割合」を国際比較すると、統計年次の差はあるものの、我が国(11.7%)が「もっとも子ども割合の少ない国」となっています。我が国に次ぐのは、韓国(11.9%、2021年統計)、イタリア(12.9%、2021年統計)、ドイツ(13.8%、2020年統計)などです。

杜の湖畔公園で遊ぶ子どもたち

子どもの日に関する法律は、国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)で定められています。第1条 自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを「国民の祝日」と名づける。と、あります。その上で、子どもの日は同法第2条で『こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。』とあります。

国民の祝日「子どもの日」は、連休とプレゼントというステレオタイプの日にせず、子どもを産み育てる環境はどうあったら良いのか、どうしたら子ども達の笑顔が溢れる地域社会をつくれるのか等々にも想いを馳せる日にしたいものです。

出典:総務省及びGem Msd: https://gemmed.ghc-j.com/?p=47589

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