願いが一つ叶った日(東北学院大学教壇に立つ)

大学教員としての生活は、2015年(平成27)年度に、東北学院大学地域共生機構特任教授に迎えられ、新たに創設された「地域教育科目」の授業の準備から始まりました。初めての経験となるシラバスつくり、教材の作成、授業の進め方等々、毎日ワクワク・ドキドキの時間でした。同時に、宮城県社会福祉協議会にも籍を置き、「震災復興アドバイザー」として、週に1日だけは社会福祉協議会職員と共に被災地を飛び廻るという、二足のわらじを履いていました。 

翌年、2016(平成28)年4月早々からオリエンテーションが始まり、4月20日から教壇に立ち授業を始めました。宮城県庁に勤めていた時から、東北大学医学部、宮城学院女子大学、東北工業大学、東北文化学園大学等で2,3コマを担当しいたりはしていたのですが、2単位又は4単位分の授業を持つのは初めての経験でした。

東北学院大学泉キャンパスは、大学院に通っていたとき以来で、とても懐かしいような気持ちを持ちながら校舎を見渡したりしていました。1996(平成8)年4月に、東北学院大学大学院人間情報学研究科人間情報学専攻社会情報学領域に入学し、2年間通った場所です。当時は、宮城県庁長寿社会政策課に勤めていたので、とても忙しく、土曜日一日しか大学院に行けませんでした。そんな中にあっても、専門書を小脇に抱えてペットボトル入ったお茶を持ちキャンパスを歩く。これが「青春だ~!」と感じた45歳の私でした。

泉キャンパス入り口

そんな私が、20年後に、今度は教員として泉キャンパスに立ったのです。20年前と比較すればだいぶ(見方によってはそうとう)くたびれた姿格好になってしまいましたが、感慨深いものがありました。当時、大学院で授業をして下さった先生方も沢山残っており、お会いしたときは一瞬にして大学院生に戻るような感覚になりました。泉キャンパスは、そんな場所なので、40代の頃の理想を追い求め社会改革を願う、現役バリバリの気持ちに戻してくれます。

全学部2年生必修の授業「地域の課題Ⅰ」(地域課題版)の履修生約300人が入る講義室は、圧巻です。使い慣れないマイクを持って、つい力が入ってしまい、マイクを使っているのに声が大きくなってしまい、自分の声の音量がつかめません。学会等で壇上に立つこともありましたが、それに近い感覚でした。学会では、パソコンを操作するマウスを持つ手が震え、矢印がうまく必要な場所に行かず、なかなか画面を変えられなかったことがありました。そこまではいかないまでも、久しぶりに味わう緊張感でした。初日は、オリエンテーションなので、まだまだ楽勝の筈なのに、授業が終わって教員控え室の戻るとグッタリでした。60を過ぎてこれでは修行が足りんと苦笑いしたものです。

一般的な講義の場面
アクティブラーニングで進める授業

大学の教員になりたいと思っていたわけではないのですが、大学でまとまった内容を講義したいとは思っていました。学ぶことで、物事を進めるときの選択肢が増える、違う視点でものを見ることができる、見ている事象の理由が分かる等々、世界が広がることを体験させてあげたい。年齢を問わず、学ぶ喜びを共有したいという気持ちがありました。大学という場は、それを行える最大の場所です。長い研究成果を下にしたあらゆる知恵が結集され、知的好奇心を高めてくれる場所です。この様な感覚で大学という場所を見ていたので、そのような場で、若者達と一緒に知的好奇心を高め想像の翼を広げたいと思っていたのです。

このような背景持って、教壇に立ち講義を始めたのが4月20日です。私にとっては、願いの叶った特別な記念日です。この特別な日は、その後に様々な出会いを導き出し、新たな世界を見させてくれました。昨日(4月19日)hpにあっぷした学生との出会いや、我が家で卒業祝いをした学生との関わり(3月7日hpアップ)等々、私にとって掛け替えのない機会を持たせてくれました。一つ乗り越えると、また新しい世界が見えてくる。逆にいえは、その場に立ち乗り越えないと見えない世界がある。これからの人生においてもこの様な機会を持てるように、新しい世界が見えるように、日々精進しこのような暮らしができるようにしていきたいと思います。

念願の研究室

皆様からの感想・ご意見などをお待ちしています。

願いが一つ叶った日(東北学院大学教壇に立つ)” に対して1件のコメントがあります。

  1. いくこ より:

    「専門書をかかえて~青春だ~!」とても共感します。学ぶって本来とても幸せなことですよね。
    私も40年も前ですが仕事を辞めて専門学校に通ったことがありました、階段教室で授業を受けながらのどの渇きが潤うような喜びを感じていました。上司ではない全く対等なクラスメイトと共通する話題で盛り上がり、生きてて良かったと思っていました。
    子ども達も、みんなそれぞれに好きなことを学べる学校にしてあげたらみんな輝くのではと、テレビの「博士ちゃん」をみていつも思っています。

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