小さなちいさな手づくり勉強会(市民CSWer研修会in福島)
福島県郡山市を活動拠点にした「市民コミュニティソーシャルワーカー研修会in福島」という一般市民を対象にした勉強会があります。この勉強会は、「よりあいコミュニティソーシャルワークス」という団体が企画・運営を行っています。
中でも、実務的なことを中心的役割を持って担っている方が、2016(平成28)年度に開講した東北学院大学主催「コミュニティソーシャルワークスキルアッププログラム」(文科省認定)の第一期生です。この方は、1年間120時間の講義を受けるために、郡山市から高速バスで往復して東北学院大学土樋キャンパスに通った方です。授業態度、成績共に非の打ち所がなく、修了式では修了生代表で挨拶をして頂きました。その時の代表挨拶は、列席者の心を打ち学長をもうならせた素晴らしい内容で、今でも語りぐさになっています。
その方は、ここで学んだコミュニティソーシャワークの基本を地元でも多くの人に聞いてもらい、これからの地域社会をより豊かで安心安全な社会づくりを担う人財を育てたいと考え、自ら、地元で活躍するNPO法人と協働して「市民コミュニティソーシャルワーカー研修会in福島」を立ち上げています。
研修会の内容はとてもしっかりしており、多くの学びを得られる機会となるカリキュラムになっています。志の高さ・深さがうかがい知れます。
この勉強会は、6月から1月迄の8ヶ月間で、座学14回と実践活動6回の計20講座のカリキュラムが組まれています。財源は、受講者からの頂く受講料及びNPO補助金を充てています。その殆どが外部講師の謝金と教材の準備などに要する事務費です。志だけで行っている事業で、ただただ頭が下がります。
今回私が参加(10月30日)したのは、実践4「事例を下にしたワークショップ」です。これまでの講義を振り返り、理論と現場(現状)をつなぐ役割を担った講座です。これまで学んだ理論が、現場ではどの様に生かされているのか、使えるのかを体感する時間です。
この様な学習をすることで、事例が持つ意味を理論的に見ることが出来るようになること及びその事例を一般化する(あらゆる事例に応用できる)プロセスを身に付けることが出来ます。また、これまでの学びをもう一度振る変えることにより、自分が学んできたことの実感を持てるようになり、後半の学習への意欲喚起になることを狙っています。この時間を過ごすことで、後半の講義に対する向き合い方に何らかの変化が生まれるのではないかと期待しています。
今回の事例(話題提供)は、高齢化率の高い地域で行われている「お茶っこ会」での出来事を丁寧に拾った事例です。当事者は、平均年齢80歳ほどの方々が月一回のお茶会の中で、次第に低下していく自分自身と向き合い、互いに励まし合いながら、その時に穏やかに向かっています。言わばゆっくりと右肩下がりの生活です。それと同時に、彼らは、自分たちの持っている生活の知恵(この事例で挙げていたのは郷土料理)を地元の高校生に伝えています。格好良くいえば食文化の伝承です。こうした機会を持てた高校生は、お年寄りの生活の知恵を学び自分たちの生活スキルを高めています。換言すれば、若者の生活スキルが高まる右肩上がりの場面に貢献しています。自分たちは、右肩下がりなのですが、持っている知恵を伝承することで、右肩上がるの状況を作っているのです。この様にして、彼女たちの生きた証が次代を担う高校生に生き続けるのです。この様な事例を報告して頂きました。
午後からは、お茶っこ会のメンバーの一人が、念願だった栗駒山に登った事例です。この事例の肝は、一人の方(栗駒山に登った方)の自己実現を支えるという支援を通して、その方を取り巻く多くの方々(家族、幼なじみ、行政区長、地元をこよなく愛している方等々)の自己実現を支えていると言うことです。一人を支えることは、その周りを含んだ地域を支えることに通じるという事例です。
このような事例(話題提供)を下にして、受講生の着眼点や事例の持つ本質を切り取るときのメスに相当する理論の生かし方を学びます。このようなイメージを下にして、事例発表者、助言者(本間)及びその間をマネジメントするコーディネータの三人体制で講座を進めていきました。この時間が受講者にはどの様に受け止められたかは、ミニッツペーパーを読まないと何とも言えないのですが、何らかの学びが得られることを願っています。
この様なことが、身銭を切って受講している福島県民と地域福祉の推進を自分自身に課して研修会を運営している福島県民の中で進められています。なんて格好いいんだろうって思います。この様な方々とほんのわずかでも関わることが出来て、私はとても幸せです。
先生、皆様、身に余る励ましをありがとうございます…!
本間先生、もしかしてどこでもドアか何かで私の顔を見てたりしますか?(ノД`)・゜・。
胸が熱くなりました。前に進む勇気をいただき、本当に感謝します!
頑張っておられる様子から、私は勇気とパワーをいただきました。
陰ながら応援&これからも注目しています‼︎
CSWスキルアップ講座に高速バスで通われたとのこと。あらためて人を動かすのはその志や熱い想いなのだと感じました。そして、そういう方の想いが周りに伝わり、草の根的に「本当に大切なこと」が少しずつ少しずつ、でも確かに広がっていくのだと・・・そのような広がりこそ「持続可能」なものなのだと思います。「想い」は確かに、同志に伝わっていきますから。年代や時代を超えて・・・
本間先生の記事からもDa Cruzさんの文章からも、願いや祈りが伝わってきて胸がいっぱいになり、同時にとても励まされます。未来への希望が湧いてきます。
これからも心のこもった「小さなちいさな手づくり勉強会」(なんと愛らしいネーミング)が続き発展していきますことお祈りしています。
タイトルの小さなちいさな手づくり勉強会とは謙遜し過ぎです。
より良い地域を目指して学び、それをさらに他のみなさんに流布されている。確固たる志を感じます。
何かを学んでも実践に移さないなら、ただの自己満足に終わってしまいますが、惜しみなくみなさんに提供し、地道に仲間を増やしている様子には見習うべきところが沢山あると拍手を送りたいです。
ちいさなどころか大志を感じます!
このコメントをDa Cruzさんが読まれたら、兎の目のように目を真っ赤にして雨を降らせながら喜ぶことでしょう。何万もの友を得た気持ちになると思います。
共感は、人を支え人に力を与えます。他者からの共感を得ることで、自分の進むべき道を確固たる信念の下に歩むことが出来るでしょう。
本間先生、なんとこんなに立派な紹介をしていただき、身が縮む思いです…
先生が教えてくださったとおり、クリキンティのひとしずくで、地道に地道にしずくを運ぶのみですが、そのしずくの一滴一滴は、こうして支えてくださる先生方のご経験と英知が詰まった一滴です。
本当に感謝に堪えません。
今回の研修会、本当に感動で胸いっぱいでした。あの日のお昼に、受講生の皆さん方から、「ある意味想定外なほど濃い講義を受講できてびっくりしている。付いていくのが大変だけれど(苦笑)学びに来てよかった」とのお声をいただき、涙が出そうでした。
こうして先生方からの大きな励ましと支えとお力添えをいただけるからこそ、いろいろな局面があっても続けてくることができました。これからも、何があってもこれだけは…と心に定め、揺るがぬ思いでこの働きを握りしめています。
福島・郡山に来た時から、震災を機に大きな課題を背負ったこの地が変わるのを見たいとずっと願ってきました。私にとってはそれは神様から与えられた召しなのですが、そんな壮大なミッションに対して私にできることはほんのわずかです。
しかし、私にできないことでも多くの皆さんの知恵とお力をお借りして地域の皆さんに流しだし、受け取った皆さんがそれを2倍にも3倍にもしてくださることを期待しています。
小さな研修会であり少ない人数ではありますが、これを毎年続けることで(3年も続けてこられました!)受講された皆さん方が地域に対する志をご自身の地域や職場に持ち帰り、小さな変革者として地域の持つ力を引き出し繋いでくださること、それが地域にじわじわと伝播し、地域に変化が起こることを夢見ています。
引き続きぜひ、ご支援ご教示をいただけましたら心から感謝です。
本当に心からありがとうございます(感涙…!)
★Facebookに講義の様子を掲載しています。
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