埋蔵金をはたいて手にいれる“楽しみ“

2級アマチュア無線技士試験に合格し、総務大臣から「無線従事者免許証」が交付されたことは、9月3日に投稿していました。その日以来、ワクワク・ドキドキが続いています。アマチュア無線の醍醐味の一つでもあるDX（海外通信）が、これまでにも増して身近に感じられるようになる可能性が拓けるからです。その理由は、送信出力が50Wから200Wに増やすことが出来ること、そしてより電波の飛びが良い14MHz帯の周波数を使えるからです。

とは言っても、設備の変更が必要です。これまでは、7MHz、21MHz、28HMz及び50HMzの電波を出せるアンテナと最大出量50Wの無線機を備えていました。この為、新たに14MHz帯の周波数を扱えるアンテナ及び200Wを出力できる無線機が必要になるのです。

こうした新たな設備を備えるために埋蔵金を放出することにしました。講義したときに頂いた講師謝礼などを長年手付かずにしておいた埋蔵金です。今回の散財で埋蔵金は空になってしまいます。それでも、DX（海外通信）への憧れに少しでも近づけるのならよしとしようという判断です。

アマチュア無線の楽しみ方の中に、「アワードを追う」というのがあります。例えば、日本の「市」100ヶ所と交信するJCC100とかJCC200等です。最近出来たアワードでは、「藩アワード」というのが有り、全国480藩の所在市町村との交信を求めています。DX（海外局との通信）では、DXCC（DX Century Club)等が知られています。DXCCは、世界100ヵ国以上のアマチュア局と交信してQSLを得ることを要件としています。少し簡単なものでは、WAC　（Worked All Continents）といって、世界の６大陸（アジア、ヨーロッパ、アフリカ、北アメリカ、南アメリカ、オセアニア）のアマチュア局と交信しQSLカードを得ることを要件としているアワードです。私は、余り関心がありませんが、この様なアワードを取得することに喜びを感じている方も多くいるようです。

これからの時間、どれだけ楽しめるのかは分かりませんが、「あの時こうしていれば・・・」という後悔はしたくないので、今回はこんな贅沢な選択をしています。普段の生活場面では、見知らぬ人と気軽にお話しするというのは全くといって良いほどあり得ないのですが、アマチュア無線を通じての会話は、電離層の状態、無線機の調整、アンテナの向き等々を考えながら、いじりながら行うので、お話しの内容に主眼を置いているわけではないので、何とか話せています。会話が終わった後に、相手方のQTH（住所）を地図で調べプロット（地図に印を付ける）するのも面白いです。

今回発注した14MHzモノバンドアンテナや200W無線機は、受注生産と聞いています。その為、納品されるのは10月に入ってからになるでしょう。それまでの間は、旅行などと同じようにあれこれと想像したり、カタログを読みふけったりして楽しんでいます。資金調達に関わる課題はどこかに吹っ飛んでいます。待つという楽しみもなかなか良いものです。そんな今が一番楽しいかもです。手に入れたときの楽しみとはまた違って、想像だけが膨らむワクワク・ドキドキ感に包まれた時間です。

10月に考えていた計画が飛んでしまったので、今はこれに気持ちの全部を詰め込んで、待つという楽しみを味わうことにします。