永平寺への未知・みち28日目(6月21日)

菩提寺(仙台市)から永平寺までの700キロ28日目(6月21日)の様子です。永平寺に着いた翌朝の朝課に出たのでその様子を書きます。

27日かけて曹洞宗大本山永平寺まで歩き辿り着くことができました。今日は、朝四時からの朝課に出ました。朝四時受付と言うことで、3時30分に起きて身支度を整え、早めに永平寺入り口で開門を待ちました。暗い参道を歩き進めると、早朝という事で暑い感じはなく、境内を流れる小川の水音が何とも心地よく聞こえてきます。

四時ちょうどに扉が開かれ、雲水の案内で受付を行いました。昨日に申し込みをしているので、それの確認と1000円を支払います。

約1時間程、法話が有りました。意外にも「浦島太郎」のお話でした。そして、この絵本は曽野綾子が原文に手を加えて書いてある絵本とのことです。いつのことか分かりませんかを、日本の昔ばなしに有名作家が手を加えて、人の生き方に役立つような昔ばなしにしているということでした。

この法話の肝は、浦島太郎が玉手箱を開けたとたん何かを見て驚き、白髪のお爺さんになった。では、その玉手箱に何が入っていたのか?と言うことです。

確かに、私たちも開くなど言われた玉手箱を開いて、一瞬の隙にお爺さんになった。ここまでは知っています。しかし、その玉手箱には何が入っていたのか、浦島太郎は何を見たのかは知りません。

しかし、曽野綾子の書いた浦島太郎の玉手箱を開けた瞬間の中身についても書いてあるのだそうです。

その答えは、お会いした時にお話しします。ここには、浦島太郎の自立や新たな社会とのを出会い等が画かれているとのことです。助けた亀にもてなされ、戻って来た時にお爺さんになってしまった。そう簡単なお話しではないようでした。

その後、法堂に入り、朝課かを始まりました。1時間半程、様々なお経かを読まれ、今の時期にしか行われない、歩きながらの読経も有りました。また、参拝者一人ひとりの先祖供養の読み上げもしてもらいました。参加している僧侶や雲水は、100名弱を数えます。案内してくれた雲水は、秋田県出身で、今年の二月に山門をくぐったばかりといい、二年間の修行を予定しているそうです。一時は400名程雲水か常にいたそうです。しかし、現在は100名を少し超えるだけと言っていました。厳しい修行がこれから始まる雲水さんの本願成就を祈らずには居られません。

今、横浜鶴見にある総持寺に向かっています。明日の朝課に出ます。

よくポスター等に使われている場所です。
ここから中には入れない!天皇しか使わない門

皆様からの感想・ご意見などをお待ちしています。

永平寺への未知・みち28日目(6月21日)” に対して3件のコメントがあります。

  1. スマイル より:

    21日は夏至でもありましたね。「太陽の元日」とも言われている日だそうです。
    その日に永平寺で朝課ができたこと、先祖供養をしていただけたこと、とても意味のあることだったのではないか、と感じました。
    これからますますご先祖様のご加護が増していくのではないでしょうか。
    無事にこの日を迎えることができましたこと、おめでとうございました。

  2. 鈴虫 より:

    永平寺の朝課の様子をほんの少し聞くことが出来て有難いです。
    永平寺の参拝では、立ち入り禁止や写真撮影が出来ない場所など様々な約束事があることは聞いていました。
    今回、禅修行の雲水さんについて少し調べてみたら、彼らの修行期間に決まりは無く一人ひとり違うそうですね。畳一畳のスペースを与えられ、そこで寝食し坐禅も組むとのこと、それだけ聞いても想像以上の厳しさと思います。
    でも、よく考えたら、実はそれで足りるということかと自分の身の回りの雑多な様子を反省しております。
    彼らを撮影することも禁止されているそうですから、その修行の様子を知ることは出来ないわけですね。

    それで思い出しましたが、我が家の菩提寺には、現住職が永平寺で修行時代に、真っ暗な廊下を起床を知らせる板を打ち鳴らしながら疾走する写真が飾ってありました。
    それはTVのドキュメンタリー撮影が入った時に特別に撮影された物だと、今は亡き前住職が目を細めながら嬉しそうに見せてくれたのでした。
    今思えば、本当に貴重な写真だったことがわかります。
    あぁ、おもいがけず懐かしい前住職との想い出が蘇りました。今度お寺に伺う時には、ぜひこの話をしてきたいと思います。ありがとうございました。

    先生、永平寺での禅修行は、今回の最終目的でしたが、如何でしたか。
    きっと、思い描いた以上の貴重な経験だったことでしょう。
    頭で考えるだけではなく、実際にその場に立つことに大きな意味があることを噛みしめた一日であったこと。その文章とお姿から、大きな挑戦を成し遂げた安堵感が滲み出ています。でも、さらに時間が経つごとにじわじわと喜びが広がるのかも知れません。
    何はともあれ、よくぞご無事で!
    お見事な挑戦を見せて頂きました!

  3. ハチドリ より:

    朝3時30分に起きて、4時受付後のおつとめ。
    お疲れ様でした。

    今の朝4時は、まだ暗いのですよね。
    これまでの暑い時間帯とはまるっきり違う、気持ちの良い空気感の中、特別な思いで永平寺に向かったことでしょう。

    浦島太郎の玉手箱、あの中には白い煙の他に何か入っていたのですか?
    それは興味津々、早く聴いてみたいです。

    さまざまな朝課のお話も興味深いです。
    お誕生日を迎える前日に一足早いプレゼントをもらえましたね。

    私も永平寺に行ったことがありますが、時間の関係で本堂には入らず、周りを歩き、鐘を鳴らしてきただけ。いつかゆっくり行ってみたいと思っていましたが、先生の報告を聴いてやっぱり行ってみよう!そう思いました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です