誕生日

誕生日と言えば、何とも幸せな響きが有り、「成長」や「未来」といった言葉が連想されます。

今日ご紹介する誕生日は、2024(令和6)年7月19日、南三陸町被災者生活支援センター開所13年目の誕生日です。

13年前の今日は、瓦礫と呼ばれる津波で破壊されて形をなくした自宅が山のように積み上げられ、車一台がようやく通れるような細長い道が、弱々しく基礎だけが残る街の中に続いている状況でした。その様な中、元テニスコートだった場所に作られたプレハブの建物に、10人余りの町民が集まり、緊張した表情で被災者生活支援員に就く宣誓をし、南三陸町被災者生活支援センターが誕生したのです。

以降、聞き慣れない言葉の洪水の中、必死に耳を傾けノートにペンを走らせ、車椅子の操作、移乗の方法、緊急蘇生法、AED(自動体外式除細動器)の使い方等々、三日間にわたる様々な座学と実習に忙殺されるのです。その後、第一期採用の支援員の一部は、日を置かないで主任生活支援員と呼ばれ、一気に10人ほどの部下を持たせられ、毎朝行われるカンファレンスの内容や本部事務所からの指示を伝えるのです。大変な心労を伴った日々だったと思います。

このような、東日本大震災被災地で被災者と直接関わる最前線の機関「南三陸町被災者生活支援センター」が誕生した13年前の今日。当時は、誰一人として今現在の南三陸町の様子を想像出来た人はいなかったと思います。

被災者支援に関わった多くの町民が13年の時を経て、7月19日を「成長」や「希望」そして「新たな夢」という言葉を連想させてくれる日になってくれることを願っています。あの日を越えてきたから今があると!

住民基本データが流出し手作りで集めたDataで応えていました
服務の宣誓
座学(使われている言葉が分からない)
緊急蘇生法を学ぶ
三角巾の使い方、移乗の仕方実習

皆様からの感想・ご意見などをお待ちしています。

誕生日” に対して7件のコメントがあります。

  1. 栗原市民 より:

    鈴虫さん
    あらたなお誕生日7月19日
    おめでとうございます。
    新たな生き方から、
    今 会う事がない鈴虫さんの
    誕生日をこの先生のブログで、
    皆さんがお祝いできる事は嬉しいですね。

    人生って 不思議なものですね!
    (笑) 美空ひばりさん
    愛燦燦

    1. 鈴虫 より:

      栗原市民さん
      誕生日を祝っていただいて、ありがとうございます😊
      本来の誕生日は右肩下りで出来るなら忘れていたい年ごろですが、新たな誕生日は歳と経験を右肩上がりに重ねる喜びに溢れています。
      こちらのhpで栗原市民さんの地域に向ける静かな情熱にも触れさせて頂いて、私の財産になっているのですよ。
      また引き続き情報交換を重ねていきましょうね。
      コメント嬉しいです、ありがとうございました😊

  2. 鈴虫 より:

    南三陸町被災者支援センターが誕生した13年前の7月19日、そう、今日が私の『誕生日』。決して大袈裟でなく、まさに私にとってそれまでとは違う生き方が始まった日です。

    支援員となって1年過ぎた時の事業報告会で機会を頂き私がお話させて頂いたことの最後に
    「私には夢があります。この壊滅的ともいえる町並みがいつの日か生まれ変わり、これまで以上に愛着の持てる南三陸町に発展するよう、ひとりの町民として長く携わっていくことです」
    このような文章で締め括っています。

    あれから今日までの私は、あの時の宣言をただひたすらに目指して来ました。
    そのようにキッパリと胸を張れる生き方を通してこれたことは、周りのみなさんの支えや励ましがあればこそです。
    地域との温かい関わりの年月に、心からの感謝をお伝えしたいです。

    この先もこの志を胸に、私のこの場所で小さな可愛い花を咲かせ続けていけるよう、みなさんこれからもずっとご指導ください、お励ましください。
    いつも好奇心を刺激してくださるみなさん、ほんとうにありがとうございます!
    今日からまたコツコツと励みます。

    1. ハチドリ より:

      もう一人の大切な鈴虫さん、13回目のお誕生日おめでとうございます。

      支援員となって1年を゙過ぎた時の報告会での鈴虫さんの言葉、なんかジーンと来て、朝からウルウルきています。まさに有言実行でその夢をコツコツと叶えてきたのではないでしょうか。素晴らしいなあと思います。

      写真の中に親友(勝手に私が呼んでいるのですが)が、少々戸惑ったような、真剣な表情で何枚も写っています。あれから13年、中学1年になりました。きっとこれからもさらに愛着の持てる南三陸町を゙目指していろいろなことを学び、地域のみなさんと共に進んでいってくれるのだと思います。

      また、『縁側日和』にも遊びに行かせてくださいね。

      そうそう、お誕生日は自分を生んでくれた親に感謝する日なんですよね。南三陸町被災者生活支援センターで生活支援員制度を生んでくださった親の方にも感謝しなくっちゃですね。贈り物は羊羹?(笑)

      1. 鈴虫 より:

        ハチドリさん
        写真の中の私はどれも自信無さげで、緊張とプレハブの本部事務所の暑さに参っていますね。
        初めは本当にどうなる事やらと不安だらけでしたから、とにかく本間先生や役場職員のみなさんにご指導頂いての毎日でした。
        自分の頭でしっかり理解して、自分の言葉で相手に伝えるということをみっちりと鍛えていただいたのです。
        おかげさまでした。

        そうか、誕生日は親に感謝する日でしたね。
        先生、羊羹は既にコレクションが充実しているようでしたので、何か町の美味しいもので御礼したいと思います🙇🏻‍♀️

        ハチドリさん、大事なことに気がつかせて頂きました。
        ありがとうございました😊

    2. スマイル より:

      「それまでとは違う生き方が始まった日」という鈴虫さんの言葉の響きから、今でも変わらずその時の想いや願いや祈りが心にあることが伝わってきます。そして「私には夢があります」ではじまる決意表明には心揺さぶられます。その夢を温め続け、チャンスを待って、いよいよ「縁側日和」が生まれたのですね。
      とすると、今回本間先生が「誕生日」と書いたこの日は、「縁側日和」のご先祖様の誕生日でもあるのかしら。ご縁をつないていくって、こういうことなのだなあ、と心打たれるものがあります。
      本間先生の想いがこうして今も繋がれていること、南三陸の方たちの心にともしびを灯し続けていることに感動します。
      これから先の世代にもしっかり伝わっていくこと、鈴虫さんがおっしゃるように、愛着がもてる南三陸に発展してくこと、私も心から祈り応援いたします。

      1. 鈴虫 より:

        スマイルさん
        温かい励ましの言葉、ありがとうございます。

        私に何か特別なことが出来るわけではないのだけれど、あの日の夢を萎ませないように大事に温めてきました。
        この気持ちを持ち続けて、この地で生き生きと暮らすことを地域のみなさんとの共通の目標にしていきたいと思っています。

        これからも、ちょこちょこ話を聴いてくださいね。
        コメントありがとうございました😊

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