四国八十八ヶ寺歩きお遍路巡礼紀行(3月21日9日目)
行程等基本データ
□月日:令和5年3月21日(9日目)
□天気:午前☔/午後☔
□歩いた時間 11時間56分/日
(5時50宿発~16時46分着)
□巡拝寺院:寺巡拝
(番札所~番札所)
□歩いた距離:33.2㎞
□平均速度3.0㎞/h
□高低差:128m
3m↔131m
□行程の特徴 札所間が約90kmを三日かけて歩く初日の再長距離33.2kmです。
アスファルト舗装の道を長距離歩くので、膝と足の裏への負担が想像をしていたよりもキツかったです。一日中、雨降りの中をただひたすら歩く一日でした。
国道55号線一本道なので、道に迷うことはさほどなかったのですが、雨の中で現先地を確認するたびに地図を広げていたので、だいぶ濡れてしまい、少々ボロボロ気味になってしまいました。
□本日の行程地形(時間軸×標高)
心身の状態・特記事項(感想)
□身体的状態
○ ◇ ○ ○ ○
30kmを超える距離なので、これまで以上に足腰(膝・足首)への負担が大きので、テーピングをしっかり施して歩きました。それでも母指球)親指そして、踵に痛みを感じながらの歩きでした。
最大の心配だった足の裏は、何とか水疱を出さないで歩けました。宿に着いてテーピングを全部取ると、足の裏の表面は真っ赤で熱を持っていました。それに、雨で靴が濡れてしまったので、表面がふやけ気味で、危機一髪の状態でした。膝と足首は、たまにカクンっと力が抜けることが有り、疲労が溜っていたようです。それでも、止まって少し休めば回復してので、何とか歩き切ることが出来ました。
精神的状態
○ ○ ◇ ○ ○
今日も、全工程をお経をスマホから流しながら歩きました。雨降りの中での一本道での歩きなので、目よりも耳に意識が向き、お経に包まれての歩きでした。
菅笠に当たる雨音とお経の朗々とした響は、歩き業そのものの様に感じまし、落ち着いた気持ちになりました。雨は晴れているときとはまたい、より集中した歩きができるようです。
□受けた「おせったい」
笑顔 一時過ぎた頃、少し遅めの昼食を取ろうと山谷袋の中においたおむすびを取ろうとしていたら、「美味しいカレーあります」の旗が目に入り、お店に入ることにしました。
入るなり、満面の笑みで「お遍路さんお疲れ様です。ゆっくり休んで下さい」と、向かい入れられ、とても嬉しくなりました。
「どちらから、通しですか区切りですか、何回目てすか」の定番の質問をされ、宮城県仙台ですと応えると、東日本大震災の話になりました。聞けば、東日本大震災の時に、地元の有志が集まり、チャリティパザーや演芸会を開いて寄付を募った所、20万円集まったそうです。人口の少ない地区なのにこんなに集まったとびっくりしたそうです。
20万円は、10万円を東日本大震災の義援金に、残りは歩きお遍路さんのお休み処を作る費用にあてたそうです。
そんな中で、地元の方々が店に来るたびに、宮城県から来てくれて方と紹介され、その都度東日本大震災の話しになりました。
私からは、お礼とともに、宮城県で体験した学びのをまとめた本をお送りすることにしました。そして、出来れば、地域の方々がで回し読みをしてほしいとお願いしました。
またまたの出会いがこんな形になり、とても良い時間そして出会いでした。
□特記事項(感想)
歩き遍路(車を使っても)は、札所の間が修行なのだそうです。その間のさまざまな出仕事や他者との出会いに意味があると言うのです。
なので、決して急いてはいけないと言います。今回、小さなカレーを出すお店屋さんとの出会いは、まさにこのことのように思いました。
たまたまお会いした方、そしてお店に来た地域の方々が、東日本大震災で被災した私に「大変でしたね〜」とお見舞いを語ってくれました。
何とも有難いことだと思いました。そして、頂いたご支援に心からの感謝を申し上げて来ました。
この様なことがあってからだと思うのですかが、被災から20日も過ぎた頃でも、食べることで精一杯でお風呂はもちろん、顔を洗う、歯をみがく等などの基本的ね生活行為は出来ていなかった、南三陸に赴いた当時のことを思い出しました。支援物資で頂いたペットボトルの水は、飲用を主とし、コップ一杯で葉を磨き、洗面は、お寺)神社に入るときの様に片手を器にして水を注ぎ、猫のようにそれで顔をぬらす。そんな感じでした。
今、私は普段歩かない長い距離を歩いていてヒーヒー言っているのですが、宿に入れば、風呂にも入れるし、水も蛇口をひねればいくらで出てくる。寝るときは、シュラフではなくフカフカの布団で、シュラフのときのように腰は痛くならない。トイレだって様式で傷んた膝にも優しいし、第一清潔だ。食事もおむすびにチョコレートではなく、あったかいご飯にあったかい味噌汁、そしてたくさんの料理が並びます。
改めて、普通だと思っていたことの有り難みを感じています。
□明日の行程の留意点 札所間約90kmの2日目で、今日程ではないにしても長距離となる27.1km歩きます。高低差は、34mありますが、緩い勾配なので好適差は気にしなくても良いようです。
明日も今日と同じでほとんど平坦の国道(アスファルト舗装)を歩きます。左に太平洋を見ながら歩く様になります。天気が良いと潮風が心地よいかも知れません。
印象に残る写真・感想(特記事項)
今朝は『とぱあず色』を感じる写真を友達に送っていただき、とても癒された1日となりました。
『山頭火』と言う文字を見てはラーメン屋を思い出したり、『充電させてください』と言うテレビ番組で、出川哲朗が四国をバイクで廻っていると、まさに先生と同じさんや袋を首から下げ、菅笠を被った人と出会ったり、多分最後の方に行くであろうお寺で出川さんも手を合わせているのをみて、あ~、先生もこんな感じで歩いているんだな思い、嬉しくなりました。
しかし、『俗世を離れて歩き遍路に徹したい』と前日の記事に書かれていたので、そんなこと口にしないほうがいいかもと思っていました。
第一関門は本当に大変だったと思います。一日目はこんなに大変かと途方に暮れたでしょう。遍路転がしは堪えられるかとさらに苦しんだことと思います。
でも、9日めの記事に『歩き遍路は札所の間が修行で、その間のさまざまな出仕事や他者との出会いに意味がある。 なので決して急いではいけない。すると素敵な出会いがある。』と、とてもホッとすることが書いてありました。
良かった!!
第一関門を頑張ってクリアしたから、この日があったのですよね。ぜひ、出会いを大切になさってください。
鈴虫さんのアドバイスでズックも乾いたことでしょう。それにしても靴下が気になります。こんなに歩いても穴は空きませんか?自衛隊のガッツマンではないのですよね。いつかどんなやつか教えてください🙏
では、今夜もゆっくりおやすみください。
笑顔のお接待、私までふっと心が和む気がしました。
それに続くやりとり、遠く知らない土地に暮らす人々のふるまいに心うたれ、幸せな気持ちになりました。
雨の中の道行きはずいぶん大変なことと思いましたが、楽しまれた様子、素敵です。
今日のお天気はいかがでしょうか、海を眺めながら良い一日でありますように。
最長距離を歩き通されたこと、本当に素晴らしいです。カレーのお店で受けたおせったいは、とても意味があることだったのでは、と感じました。長い修行の道を歩くために大切なのは、もちろん最初の決意だと思いますが、道中はむしろ柔らかな穏やかな心こそ道連れにするべき友なのかもしれないと。人生も同じかもしれないなあ、と、記事を読ませていただくと、それだけで色々な気づきがあります。実際にそれを体験している先生は、それらの学びを心と細胞に刻まれながら進んでいらっしゃるのですね。
今日も距離は長いとのこと。ご加護をお祈りいたします。
雨のお遍路、お疲れさまでした。
いつか私がどしゃ降りの中お参りしたお寺の住職が、「雨の日は雨の風情を愉しんで下さい」と話してくれました。
先生も今日は雨音を感じながら歩かれたようです。心に残る地元の方々との交流をたのしみ、震災後の不自由な生活を思い出したりと、色々なことに感謝の1日だったのでははないでしょうか。
濡れたままの靴では足の裏に負担が増します、出来たらドライヤーをかけて、その他にも朝まで新聞紙を丸めて突っ込んで置けば大分乾燥するかと思います。
それではゆっくり休んでくださいね。