20年前にお世話になった方との出会い

5月26日に「令和4年度金成支部研修会」（栗原市金成）に行ってきました。研修会に対象者は、推進委員長、民生委員児童委員及びボランティア友の会役員の方々で、地域福祉を進める最前線でご活躍のみなさんでした。栗原市金成総合支所に併設された「金成やすらぎセンター」に多くの方々にご参加して頂きお話しをさせてもらいました。いつも感じるのですが、みなさんとても熱心で、私のような者のお話しにもしっかり耳を傾けて頂き、とても嬉しく感じながら2時間ほどの時間を過ごさせてもらいました。

市町村社会福祉協議会には、活動を支える為に「推進委員」という役割を住民にお願いしています。今回、研修会でおじゃました栗原市金成地区（旧金成町）では、推進委員推進委員長には、多くの場合行政区長が就いていると言うことでした。なので、地域福祉活動と町づく活動が一体化した人財を対象としている研修会です。

私は、「一人も見逃さない地域づくり」と題してお話をし、その後に沢辺上地区社協の事例を発表して頂きました。コロナ禍にあってどの様なことに腐心したか等々についてお話しをしてもらいました。コロナはなくならない、その前提で、様々な工夫を施し「一歩を踏む出す」とした実践を熱く語って頂きました。リーダになる方の周到な準備と人口減少の著しい地域をなんとかしたいという想いが、様々な事業を可能にし、更には栗原市で独自に設けている「輝け！おらいのまちづくり大賞」のグランプリに輝くという成果を出していました。

また、金成北地区の事例では、コロナ禍ならではの工夫で事業を進めていました。とても面白かったのは、「音楽を聴く会」の開催です。お話しをすることがだめなら、静かに音楽を聴いたら良いのではないかと、各自コップを持参して、クラッシックやジャズを聴いたというのです。また、パンフラワーづくりを行い芸術文化祭に出品してみなさんに楽しんで頂いたといいます。

いずれの事例も、コロナ禍にあってもただ腕組みをして禍が去るのを待つという消極的な対応ではなく、出来ることを精一杯するという工夫がありました。みなさんの現状を何とかしたいという想いが形になっていることを感じました。

この会場に着いて、支部長さんという方にご挨拶を頂いたとき、何となく見覚えにあるようなお名前でした。なんと20年ほど前に私が長寿社会政策課に在籍していたときに地元の町の保健福祉課長さんでした。町では、介護施設が不足しており何とか整備したいという希望を持っていました。そこに、この町出身の他県で成功している方が、施設づくりのお手伝いをしたいという申し出が有り、それを実現すべく奮闘されていた課長さんでした。20年ぶりでこの様な形で再会するとは、ホント驚きました。内心、仕事の上とは言え、キツいことなどいっていなかっただろうかと冷や汗ものでした。

また、金成支部に私を紹介しくれた社協職員も同じような頃に関わりのあった方でした。場所は旧鶯沢町です。ここに特養を新設し、地元の小学校や中学校そして住民参加の施設づくり等をしていたときに関わった方でした。住民参加の施設づくりは、地元の協力無しには進みません。そんな時に、地域の方々を巻き込む大きな力になって頂きました。施設が行う子ども達を対象とする事業には、いつも子どもを連れて参加してくれていました。あの時から20年、お子さんもすっかり大きくなっているといいます。

振り返ると、私に成長がないのか、当時の想いと今の気持ちにほとんど差がありません。なので、当時のお話しになると、何の違和感もなく話が進みます。私は、出来るだけ過去の話ではなくこれから先について語ろうと心がけています。でも、いつも思うのですが、当時考えていたことと、これからの先にことにさほどの差が無いのです。そう思うたびに勉強が足りないと反省します。過去にすがりつく高齢者にはなりたくないと思っています。私の勉強はまだまだ足りないようです。高速を走りながらそんな反省をしながら帰って来ました。