市井の人となった1年を終えて(第2四半期)

退職してほどない頃は、何とも情けない毎日でした。四国八十八ヶ寺お遍路に助けられたのが唯一の救いだった様に思います。その三ヶ月の間に、何とかしなければと焦る気持ちを意識して抑えながらも右往左往していました。7月に入ると、以前からの関わりの役割がチョコチョコ出始め、少し落ち着いてきました。以下、まだ昔にしがみつこうとしている日々を追ってみます。

いくこさんご推薦の「花丸作戦」なかなか面白いですね~。子どもが小さい頃に、教育的配慮で意図的に褒めて花丸を書いてあげていたことを思い出しました。

私に置き換えると、できれば、自分でではなくて大切な他者から花丸を頂きたいです。さてさて、今日も第2四半期の主な出来事から入っていきます。

鳴子温泉湯治
栗駒山山頂(ちよのさんご夫婦と)

・成田中学校防災事前授業・地域防災活動 7月1日・2日 コロナ禍で止まってしまった成田中学校(富谷市)地域防災活動が先生方の強い意志で再開しました。この時の生徒は本当に素晴らしい振る舞いでした。一挙手一投足が真剣で、実査の場面を想像しながら各々の役割を担っていました。この活動をここまで昇華させてくれたのは、Naritaマルシェの代表でも有る増田コーディネーターです。この様な、想いを形にしてくれる人財の存在は、地域の宝、財産だと思います。これを境に、富谷市内の中学校や東北大学から声がかかり、講義をする機会を持てるようになりました。以前と比べたらとても少ない機会ですが、それでも声を掛けて頂いたことがとても嬉しかったです。

・鳴子温泉湯治and骨折 7月19日から25日 四国八十八ヶ寺お遍路と同時に計画した湯治をしました。この湯治では、身体を癒やすと同時に、2級アマチュア無線技士試験の勉強を目的にしました。温泉の温度管理が上手くいかずに、ぬるかったり熱くて入れなかったりと散々でしたが、朝取り野菜のフルコースを堪能し身体には優しい時間を過ごすことができました。散歩途中で転倒し、後に骨折が判明し、2ヶ月以上もギブスやリハビリのお世話になってしまいました。ギブスは、パラグライダーで墜落して腰椎骨折以来の不自由な生活でした。

・2級アマチュア無線技士試験合格 8月13日 約3ヶ月の試験勉強の成果が「合格」という形で手に入れることができました。アマチュア無線技士の人口は3,424,971人です(2015年)。2級アマチュア無線技士は、全人口の2.3%78,818人に過ぎません。ちなみに1級アマチュア無線技士は0.92%(31,544人)です。これで私も、上級アマチュア無線技士の仲間入りができ、ハイパワー出力(1KW)を除き全てのことが出来るようになります。これで、趣味はアマチュア無線と名実共に言えるようになり、時間があるときには世界を相手に楽しめます。

・80歳栗駒山登山のサポート 8月28日 お茶っこ会「にこにこCafé」の場面で聴いたお話しを形にした事業「80歳の高齢者が栗駒山の山頂に立つ夢を支えるProject」に誘われて、ギブスを着けて帯同しました。当事者である本人はもちろんですが、それを支えようと集まった方々が素晴らし。一人の夢をみんなが支える。このような社会こそが「地域共生社会」のもう一つの場面だと思います。困った人を支えるだけではなく「夢を支える」これも地域共生社会だと思うのです。

・書斎の充実(アンティーク椅子) 9月13日 以前よりも格段に滞在時間が長くなった書斎。これの充実を図りたくて、その最重要項目である「椅子」を換えることにしました。目を付けたのが100年ほど前に英国で作られた椅子です。両肘付きのとても風格があり、一目で気に入りました。しっかり塗装や座面の張り替えなどをしてくれるようで、これから更に100年持ちそうです。近頃は、良いものを長く持ち続けたいという気持ちが強くなっています。その切っ掛けは、東北学院大学大学院を修了したときに頂いた「手づくり万年筆」です。これを手にして以来、身に付ける物は長く持ち続けたいと思うようになりました。

7月に入り、少しだけ落ち着くようになりました。予定がないという現状に少しだけ慣れたのでしょうか。それとも、少しだけですが出番が出てきたからでしょうか。四月当初の心の落ち着かない状態から少しだけ抜け出せてきたように思います。とは言っても、書斎に閉じこもりっきりの時間がこれまでにも増して多くなり、何を見るともなくパソコンを眺めていたり、無線機から流れてくりノイス混じりの会話をBGM替わりにしたりしながら過ぎしていました。

少しだけの出番の為に、じっくり時間をかけて資料づくりしたりしながら、役割のあることにこれまで以上に感謝している自分もいました。東北学院大学特任教授という有る意味でブランドが無くなっても声を掛けていただけるのは、本間照雄という個人を認めて頂けているような気がしてとても嬉しかったのです。

まあ、この様に考える事自体が「役割にしがみついている」ということでもあります。このような感覚はなかなか抜け出せないようです。自分の時間と言うより、人様の時間に自分を合わせる。ここに自分の居場所を見いだしていると言えます。まだまだ、他力本願で、自分という、「個」を持てるようにはなっていないようです。自律できていない自分と向き合う日々は、もう少し続きそうです。

息子にも使って欲しいお気に入りのアンティーク椅子

皆様からの感想・ご意見などをお待ちしています。

市井の人となった1年を終えて(第2四半期)” に対して4件のコメントがあります。

  1. Naritaマルシェ  より:

    成田中学校の防災活動について触れていただき、ありがとうございます。
    あの時の中学生の真剣な様子と、それを黙ってじっと見守っている先生方の姿を思い出すたびにこみあげてくるものがあります。
    この活動の一歩を踏み出す前に、真っ先に本間先生に相談させていただきました。その時「あなたの提案が素晴らしい教材だと認められれば、必ず受け入れてもらえる日がくるから、諦めずに地道に進んでください。私は全くの無条件でお手伝いいたします」と言ってくださいました。その言葉が唯一の光でした。コロナ禍で昨年度は中止にせざるをえなくて、「これ幸いと、活動はなくなってしまうのだろうか」と思ったこともありましたが、中学校の方から「どうしても途絶えさせたくない」という連絡をいただいたとき、先生が最初に言ってくださった言葉がよみがえりました。「素晴らしい教材となれたのだ」と・・・その感動は一生忘れないでしょう。
    ここに、先生の言葉を一生忘れないと思っている人がいること、そして先生の言葉が光の言霊となり、素晴らしい活動に結びついたという現実があること、どうぞ心に「刻んで」おいてくださいね。

  2. いくこ より:

    良かった、先生、花丸必要ないのですね。
    心配してしまいましたよ(笑)
    明日も楽しみに読ませて頂きます。

    1. 鈴虫 より:

      いくこさん
      私は昨日今日と花丸ふたつ付きました!
      お陰さまでとても気分がいいです😊

      1. いくこ より:

        鈴虫さん。
        ナルトも良いですよね、さてどんな時にナルトにしましょうか?
        いっぱい笑った日なんてどうですか?(笑)

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