Café de Monk(移動傾聴喫茶)in栗原市一迫
お坊さんが地元の社会資源と協働で行うカフェ・デ・モンクに行ってきました。今回は、栗原市一迫にある訪問看護ステーションを会場にして行われました。ここでは、毎月1回定期的に行われており、始めてから約1年になるそうです。
玄関脇の駐車場としても使えそうな場所に、日除け型の四本足ワンタッチテントが2基建てられています。その内の1基は、炉端風に仕立てられた焚き火台が真ん中に置かれ、スミの炎が赤々と揺らぎながら周りを暖めています。黒いスミがまんべんなく赤く炎を上げる様になった頃を見計らい、水に濡らした新聞紙でくるみ更にそれをアルミ箔で包んだサツマイモが置かれていきます。その状態でゆっくりゆっくり焼かれていいきます。
ある程度時間が経った頃に取り上げ、アルミ箔を開いていきます。新聞紙とアルミ箔でしっかり包まれているので、あの香ばしくもある甘い香りを嗅ぐことは出来なかったのですが、開くと一気に香ばしい甘い匂いが漂います。濡れた新聞紙に包まれているので、とてもしっとりと焼き上がっています。
みなさん、口から白い息を吐きながらホクホク言葉にならない声を出しながら食べています。焼き芋は、場を和ませ体を温めながら笑顔を引き出すようです。カフェ・デ・モンクでは、珈琲だけではなく焼き芋をしている理由がわかる様な気がしました。
カフェ・デ・モンクは、「移動傾聴喫茶」とあるように、傾聴と喫茶という二つの機能を併せ持つ「場」です。お坊さんや火の晩をしているスタッフは、珈琲を進めながらひたすら言葉が紡がれるのを待ちます。ここには、心にたまった言葉にならない心のつっかえを外してくれる「場の力」があるようです。この様な場が、定期的にあると言うのは、自分自身で問題を整理してから向かう公的な相談センターなどとは違い、それ以前のもやもや感を持った状態での始めの一歩として、大きな役割を担う空間の様に思えました。
今日は、たまたまNHKの旅番組「篠山輝信が行く東北旅」の収録でカフェ・デ・モンクを訪れていました。この番組は、“アッキー”こと俳優の篠山輝信さんが、バスや列車の公共交通機関を使って東日本大震災の被災地を旅するもので、宮城県気仙沼、石巻、仙台荒浜。震災9年の等身大の姿を追っています。どの様な経緯で、ここに来たのかはわかりませんが、午後いっぱい地域のみなさんと懇談しながら収録していました。3月10日放送とかいっていました。
お坊さんが移動喫茶っていいなぁと、しばらく前に新聞で見てから思っていました。
先生ご縁があったんですね、さすがです。
訪問看護ステーションのまえでってとってもいいなぁ。
何かしら心配ごとを抱えていて、相談するほどでもないように思っているけど心にかかっている。
そんな時に相談したい行政の窓口近くに、お坊さんと焚火とコーヒー、焼き芋まで。
お坊さんの存在感に安心して、火のゆらぎになぐさめられ、コーヒーに言葉をうながされ、話しても話さなくても、別の話題でも。
あったかいきもちになって、そっと背中をおしてもらえる気がします。
雪が見える外で、炭の火にあたりながらホクホクの焼きいもを食べ、珈琲☕️をいただく・・。なんだかそれだけでも心まで温まりそうです。
自分の中で問題の整理が出来ないもやもやした気持ち、何から話せばいいんだろうと思っていても、ここでは気づいたらいつの間にか話し出していたということも多いのかもしれませんね。もしかしたらそこにいるだけで癒されて何も話さなくてもいいのかもしれない。そんな場があるっていいですね🤗
篠山輝信くん、南沙織さんの息子さんですよね。大きな瞳がよく似てらっしゃいます。3月10日って木曜日、忘れないようにしなくっちゃ!
追伸
でも、まずは何でもいいから話をしてみることは大切ですよね。
そこから、フォーマル、インフォーマルな制度やサービスにつながることもあります。
気持ちを楽にしてふとお話ができる場が地域にあるって、やっぱりいいなと起きてみても思いました。