松焚祭(「どんと祭」)でご神火に手を合わせる
仙台市指定無形文化財でもある、仙台総鎮守 国宝 大崎八幡宮の斉行(さいこう:身を慎んで執り行うこと)『松焚祭(通称「どんと祭」)』が1月14日に行われました。参拝者は10万人が見込まれ、裸参りは50団体620人が申し込まれています。仙台の小正月の風物詩です。アマチュア無線の交信証(QSLcard)『仙台の四季』1月分用に写真を撮ることを兼ねて数十年ぶりで行きました。
子どもが小学校の頃には、大学病院に車を置いて歩いて行きました。当時、道沿いには、地元のお店の方々が即席の屋台もどきを設置して、甘酒、焼きそば、肉まん、玉こんにゃく等々を売っていました。境内に入ると、両側に屋台が並び昔懐かしいべっこう飴等の屋台が加わります。また、参道の階段を上がる人数が多く、境内に人が溢れない様に人数を区切って時々人の流れを止めて上げていました。
今年は、境内に上がるのに人数制限はなく、ゆっくりですが止まることなく境内に入ることができました。明確な根拠はありませんが、人出は以前から比べると遙かに少なくなっている様に感じました。時代の流れなのかコロナ禍のせいなのかはわかりません。時代が変わっても。こうした生活文化が廃れる(すたれる)ことがないようにしたいものです。
宮城県内では、14日の晩に「どんと祭」が行われていますが、戦前まではそいうではないらしいです。仙台では大崎八幡宮以外ではほとんど行われておらず、現在のように各地域の神社仏閣の境内でも行われる様になったのは第2次世界大戦以降のようです。それまでは、屋敷神の祠(ほこら)に納めたり、その年の「あきの方」のイグネの木に等に、外した正月飾りやしめ縄を結わえ付け、酒を振りかけて、「や~へい」「や~へい」と大声を掛けて供養したようです。「あきたの方」とは、その年の縁起の良い方角のことで、関西では「恵方」と呼ばれています。
どんと祭の火には、無病息災や家内安全のご利益があるといいます。さらしや法被姿でちょうちんを手にした裸参りの行列が、鐘を鳴らしながら御神火の周りを歩くその脇で、しばらく手を合わせ、けむりを全身に浴びながら無病息災で過ごせた昨年1に感謝しました。
また、正殿前に進んでからは、古式に則りお参りをし、南三陸町生活支援員の活動を支えて頂いていることへの感謝と福島の原発事故で大変なご苦労を強いられている方々を支えている支援者への感謝とそれを支えている神々に感謝を伝えました。
久しぶりに、大崎八幡宮を参拝し、とても清々しい気持ちになり、新たな1年に希望を持って進める様な思いを抱いて帰ってきました。
大崎八幡宮のどんと祭とはこういうものなんですね。
暗闇に立ち昇る御神火、ちょうちんと鐘を手にした男衆、静かに手を合わせる人々。身の引き締まるような空気感が伝わる写真です。
行ったことのない場所に行ったつもりになれる美しい写真、いつも楽しませて頂いています。
QSLカードの為にという目的が出かける理由になっているのは良いことですね。
この様なカードを頂いた方は、また交信したいなぁと思われるでしょう!