映画『ヴォイス・オブ・ラブ』(セリーヌ・ディオン物語)

アルバム総売上2億5000万枚を超える、音楽史上最も人気のあるアーティストの一人、セリーヌ・ディオンの人生から生まれ物語を観てきました。年の初めに、小田和正とセリーヌ・ディオンが好きだと書いた記事を読んだ方から、彼女の生涯を描いた映画があると教えてもらい、ヨドバシにアマチュア無線のパーツを買うついでに早速観に行った次第です。この記事は、今、彼女の歌をボリュームを上げて(70%)ヘッドホンで聴きながら書いています。

少ないCD中にセリーヌ・ディオンを探してみたら、「THE COLOUR OF MY TOVE」(1993.12)「FALLING INTO YOU」(1996.3)「THESE ARE SPECIAL TIMES」(1998.10)「ALL THE WAY…A Decade OF Song」(1999)の4枚出てきました。20年以上も前にreleaseされているCDでした。私が50代で聴いていたのでしょう。小田和正を聴いていた年齢と重なります。

どの様な切っ掛けでセリーヌ・ディオンを聴く様になったかは記憶が定かでは有りません。しかし、切々と語りかける様な歌い方や圧倒的な声量などに惹かれていた様な気がします。映画を観ながら聞こえてくる歌には聞き覚えのある曲が多くありました。“TO LOVE YOU MORE”(1996)や“THE POWER OF LOVE”(1993)は、何か理由はわからないのですが心にしみいる感じを持ちながら聴きました。

セリーヌ・ディオンという人は、どの様な人生を送ってきた人なのか等全く知りませんでした。でも、映画を観て彼女の歌が持つ、時に哀愁を帯びた響きの理由が少しわかった様な気がしました。多くの家族の愛に包まれて育ち、年の差を超えて一人の人を愛し続け、歌で人々を幸せにしたいという夢を持ち続けたセリーヌ・ディオンという人となりを。

彼女は、最も大切な学びは、人を愛すること、人に愛されること、と語っています。このような学びが、あの魂を揺さぶるような声、歌となって、私たちに問いかけ励ましているように思えました。小田和正のコンサートに行った時は、いつも泣いています。悲しいわけではないのですが泣けます。きっと、人恋しくなるのだと思います。山登りをして下山すると、誰かの声を聴きたくなるときと同じような感じかも知れません。セリーヌ・ディオンを聴いていても同じような気持ちになり泣けました。

私の中では、何処か二人には共通するものがあるのかも知れません。「人を愛すること、人に愛されること」。この言葉の持つ重さを知るには、私は年を重ねすぎたかも知れません。でも、何歳になっても、その年でしかできない「人を愛すること、人に愛されること」を「人を尊敬すること、人に信頼されること」に置き換え、心を振るわす感性を持てる自分でありたいと思います。

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皆様からの感想・ご意見などをお待ちしています。

映画『ヴォイス・オブ・ラブ』(セリーヌ・ディオン物語)” に対して3件のコメントがあります。

  1. ハチドリ より:

    本間先生の東北学院大学退官記念講演会の時、最後の方に小田さんの歌が流れましたよね。朝の番組、めざましテレビで一年間流れたことのある「今日も どこかで」という歌でした。

    歌詞を一部抜粋します。
    『気づかないうちに 助けられてきた
    何度も 何度も そして これからも

    数えきれないやさしさに出会ってきた
    懐かしい 笑顔が 浮かんでは消えていく

    誰かが いつも君を見ている
    今日も どこかで 君のこと想ってる

    めぐりあって そして愛し合って
    許しあって 僕らは つながっていく
    んだ』

    先生があの講演会で皆さんに伝えたかったメッセージのように思え、感激していました。

    小田さんの歌は以前は恋愛をテーマにしたものが多かったようですが、そればかりではなく、某保険会社のCMを見ていても、コロナ禍のなかで作られた新曲も深いメッセージ性があり、人間としての愛をとても感じます。どうしてこんなにも人の気持ちや心を素直なわかりやすい、そして美しい日本語で描けるのだろうと思ってしまいます。
    本間先生が小田さんの歌も好きだと言ってくださり、とても嬉しいです。

    セリーヌ・ディオンのことや先生が伝えたかったであろうことに言及しないですみません。

    でも、いつかあの退官の時の歌の感動をお伝えしたいと思っていたので、ここでコメントできて良かったです。
    ありがとうございました!

  2. H.Y より:

    「タイタニック」は1997年の映画だったのですね。あの名シーンで流れてくる誰もが聞き覚えがある名曲・・・

    ♪Love was when I loved you
    One true time I hold to
    In my life we’ll always go on
    Near, far, wherever you are
    I believe that the heart does go on

    その頃、セリーヌ・ディオンは、
    The Power Of The Dreamと言う歌を歌っていたと思うのですが、そのCDだけが1枚私のところにあります。歌詞の意味もわからず、ただそのタイトルの響きに助けられていたように思います。

    今は、スマホで何でも調べられるために辞書を引くことはなくなりましたが、異動の度にいつも机の中に入っている二冊の辞書。国語辞書の表紙を一枚めくると万年筆のブルーの文字で「夢を力に」と書いてあり、英語の辞書には「The Power Of The Dream 1997年」と書いてあります。
    25年前、どんな夢を描いていたんだっけな~と目を閉じてみましたが、大きな力になっていたのは間違いないように思います。

    小田和正さんの
    It’s going to be all right
    きっと大丈夫
    も、いつも不安な私の気持ちを包んでくれているようで大好きな言葉です。

  3. スマイル より:

    映画「タイタニック」が公開され、周りでは「もう何度も見に行った」という声を聞いていた頃。私はちょっとへそ曲がりだったのでしょう、敢えて見に行くこともなく、その後も見ることなく過ごしていました。娘たちが生まれてから、テレビで放映された「タイタニック」を初めて見ました。強く心揺さぶられ、その衝撃がしばらく続きました。命がけで人を愛すること、受け取ったその愛を心に秘め力強く生きること・・・映画の中では、昔も今も周りでは「地位や名誉、お金」また「あるはずの宝石」を巡って右往左往しているからこそ、なおさらその「愛」の輝きは強烈でした。

    その時「いい映画には、まさにこれしかない!という音楽がつきものなのだ」とも思ったのでした。セリーヌ・ディオンが歌う主題歌が流れてくると、今でも自動的にその「愛の輝き」が心を締め付けます。

    今回の記事を読み、あの主題歌をセリーヌディオンが歌う必然があったのだな、と感じました。また何かの記事で、本人は最初その曲をあまり気に入っていなかったけれど、周りが押したと読んだことがあります。そのプロデュースをした一人が、まさにセリーヌ・ディオンを自分の全てをかけて世に送りだした旦那さんなんですね。

    小田和正やセリーヌディオンの曲に涙する、という本間先生の言葉を読み、先生自身も何かに突き動かされてこれまでの人生を歩んでらしたと思うのですが、その感性が「歌で人を幸せにしたい」と願う小田さんやセリーヌ・ディオンと共鳴するのだと感じ、心打たれています。

    『何歳になっても、その年でしかできない「人を愛すること、人に愛されること」を「人を尊敬すること、人に信頼されること」に置き換え、心を振るわす感性を持てる自分でありたいと思います。』という言葉に、セリーヌ・ディオンの歌を聴いているような感銘を受けながら・・・

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