ありがとう(吉幾三)

朝から、目が潤んでしまい、涙が流れてしまいました。年のせいか、何か涙もろくなったような気がします。秋休みでお泊まりに来た孫を「ありがとう、また来てね!」ってフェンス越しに隣の家に送っていきました。特段何をするのでもないのですが、「泊まりに行きたい」って言ってくれることが、とても嬉しく有り難いです。

こんなことのあった朝、改めて「ありがとう」とは、どのような経緯で生まれた言葉なのか調べて見ました。

漢字検定のHome Pageにこの様なことが書いてありました。

「めったにないこと」という意味の形容詞。「有り難し(ありがたし)」がウ音便化したもの。平安時代の随筆「枕草子」では、『ありがたきもの』と題して「姑に褒められた嫁」「上司の悪口を言わない部下」「欠点のない人」等、言葉通りに「存在しがたいもの」として挙げられています。中世に仏教思想が広まるとともに神仏への感謝の言葉になり、近世以降、一般的なお礼の言葉として使われるようになりました。

《参考》音便(おんびん):日本語の音韻変化の一種。語中・語尾の音節キ・ギ・シ・リ等がイになるイ音便,ク・グ・ヒ・ビ・ミ等がウになるウ音便,ニ・ビ・ミ・リ等が撥(はつ)音になる撥音便,チ・ヒ・リ等が促音になる促音便の4種がある。これらの音便はいずれも大体平安時代の中期までにはひと通り完成されていたと考えられる。イ音便は,后(きさき)→きさい,序(つぎて)→ついで,まして→まいて,ござります→ございます,ウ音便は,高く→たかう,かぐはし→かうばし,問ひて→とうて,頼みた→たのうだ,撥音便は,死にて→しんで,呼びて→よんで,読みて→よんで,成りぬ→なんぬ,促音便は,立ちて→たって,戦ひて→たたかって,因りて→よって。音便の発達は日本語のなかにかつては存在しなかった撥音〈ン〉や促音〈ッ〉を加えたり,母音音節の〈イ〉や〈ウ〉が語中に立つことを新たに許したりするに至った点で,大いに日本語の組織を変えた(百科事典マイペディア)。

音楽の方でも、「ありがとう」と題する楽曲は、吉幾三、いきものがかり、JUJU、SMAP等が歌っています。私は、吉幾三作詞作曲の「ありがとう」がとても心にしみたので、みなさんと共有したいと思い掲載しました。歌詞の何処かに共感する所があるのでは無いかと思います。私は、「笑うより泣く数が 多けりゃ多いほど 優しさをあげられる 男で居たいから」「ありがとう言えるような最後であればいい」という所が特に心に響きました。人様の心遣いに感謝し「ありがとう」と言える、そんな人になりたいと思っています。

「ありがとう」という言葉は、とても素敵な言葉だと思い、アマチュア無線で外国の方と交信したときは、「ありがとう」と、日本語で伝え、QSL Cardには「A RI GA TO~」と手書きしています。

「ありがとう」という言葉が、地域社会に広がり、互いに感謝し合える優しい社会の構築。地域共生社会づくりの始めの一歩は「ありがとう」という言葉の交換から始まるのかも知れませんね。

皆様からの感想・ご意見などをお待ちしています。

ありがとう(吉幾三)” に対して3件のコメントがあります。

  1. welfare0622 より:

    “「ありがとう」という言霊が溢れる社会”

    この様な社会は、「特別」の積み上げでは難しいと思っています。一人ひとりの心の中に宿す、他者に対する感謝の気持ちが、日常の振る舞いとなって醸し出される空気感。そんな気がします。

    Naritaマルシェは、そんな空気感の大切さを思い出させてくれる「場」のような気がしています。貴重な社会資源で有り、貴重な居場所です。Blogいつも楽しみにして拝見しています。

  2. 「ありがとう」誇るべき至高の日本語だと思います。水の結晶は「愛」と「感謝」の言霊で1番美しい形を作ると読んだことがあります。「ありがとう」という言霊が溢れる社会となって、地域に美しい結晶が広がっていくといいなあ、と夢見る気持ちになりました。

    お孫さんとのひとときも、この上ない幸せだと胸が温かくなりました。いっぱい愛情を注ぐべき年齢に、こうしてたくさん可愛がってもらえる環境にあるということは、お互いになんと幸せなことでしょう!ぜひそれぞれの家庭から、こうして愛に満たされたお子さんが育ってほしいと切実に願います。

    地域も「愛情を注ぐ」存在であれたら本当に素敵ですね。心打たれる記事に良い一日をいただきました。ありがとうございます。

  3. 鈴木 郁子 より:

    ありがとうって言いたいなぁ。
    ちょうど昨日もそう考えていました、出先で先を譲られたりした時につい「すみません」と出てしまうことが多くて、ありがとうの方が良いなぁ笑顔で、そう心がけたいと思いました。

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