四国八十八ヶ寺歩きお遍路紀行

10年以上も前のお話しです。四国八十八ヶ寺お遍路への興味は、退職が現実のこととして実感できるようになった最後の一年の後半でした。特に仏教への関心からと言うことではなく、退職して時間が出来たら、何処かを旅しながら紀行文的なものを書いてみたいと思ったのです。司馬遼太郎の「街道をゆく」は、書きたいイメージを端的に現しており、あのような旅行先の歴史や生活風土に触れながら、自分から見える様子を書き表したいと思ったのです。具体的な計画は持たないまま、定年の年の3月を迎え、あの惨禍3月11日の東日本大震災に遭遇して、四国八十八ヶ寺お遍路は一気に記憶の外に埋もれてしまいました。

その後、南三陸町へ行政ボランティアとして赴き、三年過ごした後に仙台に戻り、宮城県社会福祉協議の震災復興支援のアドバイザーや宮城県サポートセンター支援事務所のアドバイザーそして東北学院大学の特任教授となって70歳で辞するまで、この間合わせて10年が経過しました。

南三陸町社協生活支援員(LSA)に対する最終講義、東北学院大学特任教授としての最終講義を行い、1970(昭和45)年4月に公務員となってから、2021(令和3)年3月迄の50年の現役生活を終えました。こうしたこともあり、2021(令和3)年の漢字一字は「転」と決め、早坂雄峯先生の筆でしたためて頂きました。

宮城県職員を退職してから10年間経ち、2021(令和3)年3月末を持って正真正銘の「市井の人」となりました。市井の人となって初めてのことを、退職したら行きたいと思っていた「四国八十八ヶ寺お遍路」を十年遅れで行いました。日程は5月4日から10泊11日かけてジャンボタクシーで巡拝しました。10年越しの念願が叶いとても嬉しい気持ちで四国八十八ヶ寺お遍路を行いました。

四国八十八ヶ寺お遍路のさなか、23番札所薬王寺から24番札所最御崎寺に向けて国道55号線を走っていた時です。歩き遍路だと80㎞を三日かけて歩く、大正時代末に道路が整備されるまでは最大の難所と言われていた場所です。白装束姿の一人の歩きお遍路さんが、ひたすら歩いているのを車窓から見たのです。正に修行僧雲水でした。思わず手を合わせて無事を祈りました。私にとって、その姿がいつまでも心に残りました。

携帯で観るときにお使い下さい

大きな気持ち
お福分け
お福分け
お福分けの品々(漏らしていたらスイマセン)
OOCからの記念品

市井の人になってからは、時間的な余裕が出来たので、朝に団地内を一周(約3㎞)歩くことを始めていました。そのような中で、何か目標を持って歩いた方が良いのではないかと思い、朝の団地内一周ウオーキングを「修行」と位置づけました。比叡山の千日回峰行のイメージです。全く次元の異なるものではありますが、ただ歩く散歩すると言うのではなく、歩くことに自分なりの意味を持たせたかったのです。この様なことを半分面白がりながら毎朝ウオーキングをしていました。その過程で、3㎞から少しずつ距離を伸ばし10㎞ほど歩けるようになりました。この間に1年ほど経過しています。

2022(令和4)年に入り、国道55号線を歩いていた歩きお遍路さんのことを、ふと思い出しました。これを契機に、私も歩きお遍路に挑戦してみたいと思い始めました。梅雨が終わり真夏になってからは、時起きで歩き始め、次第に距離を延ばしていきました。10㎞を越えるようになってからは、団地内から外に出るコースに変更して歩きました。

この頃からは、四国八十八ヶ寺歩きお遍路に関する本を読み始めました。歩きお遍路で結願するためには、30㎞の距離を三日間歩けるようになれば近づけるとありました。なので、10月に入ったことから距離を15㎞そして20㎞と延ばしていったのですが、15㎞を過ぎると極端にペースが落ちてなかなか続けることが出来ませんでした。更に距離を延ばし20㎞歩くと、その後の数日は歩けませんでした。この様なことを何度も繰り返している中で、30㎞を何回か歩くことが出来ました。それでも数日連続して30㎞歩くことは難しかったです。

でも、数回とはいえ曲がりなりにも30㎞は歩けたので、四国八十八ヶ寺歩きお遍路に挑戦してみようと決めました。もう既に2022(令和4)年12月に入ろうとしていた頃です。12月になってからは腹をくくり、家族から了解はもらえませんでしたが、日程等を出版されている体験本を下にして具体的な準備に入りました。2023(令和5)年1月から、全日程の宿泊場所を決め予約を始めました。

この時点での目標は、五割の歩きお遍路さんが挫折するという12番札所焼山寺を越えることです。友人にも一緒に行きたいねって言っていたので、事前リサーチの意味づけでもありました。

冬期間のトレーニングは、スポーツジムに通い、ひたすらランニングマシン(トレッドミル)で汗を流しました。ランニングマシンで約1時間歩き、その後は、下半身を鍛えるマシンに取り組みました。でも、体力が続かず1時間半程度で切り上げました。準備万端という状態ではなく、見切り発車状態と言えます。

また、装備については、靴選びと中敷き選びに気を配りました。また、ザックの重量は、どうやっても10㎏を切ることが出来ず、体験本で言うところの5㎏程度に納めるというのは出来ませんでした。この為、実行時には10㎏弱程度の荷物で歩き出しています。

この様なことを経て2023(令和5)年3月12日に仙台を立ち翌日13日から四国八十八ヶ寺歩きお遍路を始めています。歩き始めてからの様子は別添のスライドショーの通りです(約18分音も出ます)。

四国八十八ヶ寺歩きお遍路は、禅語「而今」を学ぶ貴重な時間となりました。多くの皆さんに感謝です。見守っていただき、支えていただき有り難うございました。旅先への差し入れ有り難うございました。

OOC健笑朗読
花/華のある会場
お接待で頂いた500円と折り鶴
報告の様子
若き後継者見習い

皆様からの感想・ご意見などをお待ちしています。

四国八十八ヶ寺歩きお遍路紀行” に対して5件のコメントがあります。

  1. ハチドリ より:

    お遍路への興味は10年以上前からあったとのこと。
    きっと,先生に興味を抱かせる何かきっかけがあったのだと思います。
    その頃から10年も経ったのに,それを1年未満の修行?で実現させたということに対して,改めて,まずは素晴らしいなあと思っています。なかなかですよ,先生は!

    今日,お友達からメールが来て,その中に「願えば叶うと信じて,良きこと美しいことに心寄せて暮らしたいと思っています」と書かれていました。
    私も「願えば叶う」という言葉は20年位前からよく口にしていて,その願いをできるだけ具体的にプラス思考でイメージをしてると自然とその方向に向かっていくと信じて生きてきたように思います。

    『四国八十八ヶ寺歩きお遍路は、禅語「而今」を学ぶ貴重な時間となりました』とありました。『而今』という言葉は,私は初めて知りました。
    先生は,『今,一瞬のこの体験にこそ物事の真実が現れる。なので,『今』という時間を大切に生きることが大事』と書いておりましたが,あんこさんのインスタやタイチくんも『今』を大切にしていきたいと書いていて,皆さんの考えにも共感し,とても刺激を受けています。
    素敵な言葉をありがとうございました。

     最近,ガクッと落ち込むことがありました。心がすぐに顔に現れる私は,「疲れてる?」って周りから聞かれることが何度があり,「日に焼けただけ・・」などと変な返答しながら,そうだ,今だからこそできることを大切にしようと思い,大切な人に手紙を書いたりしました。
    「今日」というこの日,「今」というこの瞬間を懸命に生きていきたいなと思いながら・・・

    ♪明日の涙は明日流せばいい
     今だからできること それを決して忘れないで♪ 

    では,おみょうにち!

  2. にゃんこ より:

    鈴虫さんへ
    昨日も書いたけど、ここにもちゃんと書きますね♪この前のホヤボーヤのモナカ、本当に美味しかったです😊ご馳走様でした❣️
    一人ひとり一枚一枚違うメッセージににまず感動〜💓浪平さんも「何より相手を思う気持ちがあるから、自然とこういうことができるんだなぁと感心してしまいます。本当に素敵な方ですね」と語っていましたよ。ホヤボーヤが何倍も美味しくなりました♪またお会いできることを楽しみにしています😊

    1. 鈴虫 より:

      にゃんこさん
      まぁまぁ!私に最高のコメントをありがとうございます。
      先日のお遍路報告会ではお会いすることが叶いませんでしたが、きっと、ねっぱす隊員みなさんの心はあの成田の会場に飛んで来ていたのではないかと想像していました。
      離れていても皆さんを想っていましたよと、ハチドリさんにホヤぼーや最中とカードを託しました。喜んでいただけて良かったです。

      メッセージカードは、ふらっと南三陸では次回予定をお知らせするために皆さんにお渡ししています。
      会場で写真撮影はしませんので、会を重ねたことをカードを見ながら振り返り、刻んでいただきたいなぁというおせっかいです。
      浪江ねっぱす隊の皆さんを見習って、誰かの笑顔見たさに全力でおせっかいをしております。

      今回、地域食堂も3回目を数えるのですね、沢山の笑顔溢れるひとときとなります様に!
      南三陸町から応援しています📣✨
      にゃんこさん、ありがとうございました😊

      1. ハチドリ より:

        鈴虫さん、私からもお礼を!
        ホヤぼーやの最中、バターも入っていて本当に美味しかったです。私は会場でも、さらにこちらでもいただいてしまいました。すみませ~ん😆

        メッセージカードは、デスクマットの下に置き、いつでも見れるようにしました。

        メッセージカード、『ふらっと南三陸』では次回のお知らせをあのような素敵なカードにしてお渡ししているのですね?とても美しい文字で💞
        なんて素晴らしいのでしょうか。そういう心遣いのおせっかいができる鈴虫さん、本当に素敵だなと思います。

        1. 鈴虫 より:

          ハチドリさん
          おせっかいの形も十人十色、ハチドリさんの気配りと機動力あふれる表現の仕方は、とても魅力的で憧れています。
          いつも細やかな気遣いをありがとうございます🍑

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