総務省発表「人口推計(2021年(令和3年)10月1日現在)結果の要約」

総人口は1億2550万2千人で、前年に比べ64万4千人(‐0.51%)の減少となり、減少幅は比較可能な1950年以降過去最大となっています。人口増加は沖縄県のみとなっています。沖縄県の人口増加率は0.07%となり、前年に比べ縮小(対前年差0.34ポイント)しています。10年連続で減少幅が拡大しています。15年連続の自然減少、減少幅は拡大しています。男女別にみると、男性は31万4千人の減少、女性は29万4千人の減少となり、男性は17年連続、女性は13年連続の自然減少となっています。

人口減少は46都道府県となっています。埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県及び福岡県の5都県は、前年の増加から減少に転じています。人口減少率が前年に比べ拡大したのは33道府県で、うち大阪府(対前年差0.31ポイント)が最も拡大しています。東京都の人口減少は1995年(平成7年)以来26年ぶりとなっています。

都道府県別では、沖縄を除く46都道府県で人口減となりました。特に東北地方での減り幅が顕著です。前年比で人口減少率が最も大きかったのは、秋田県の1.52%、青森県1.35%、山形県1.23%と続いています。尚、宮城県は0.51%(全国46位)。人口減少率が縮小したのは大分県、鹿児島県(対前年差0.10ポイント)など7県となっています。(出典:総務省)

年齢別では、65歳以上の高齢者人口は、3621万4000人(高齢化率28.9%)を占め、過去最大となりました。一方で、15歳未満は1478万4000人(年少人口11.8%)で、過去最低を更新し、少子高齢化が加速している実態が明らかになりました。働き手の中心となる生産年齢(15~64歳)人口は、7450万4000人(59.4%)となり、過去最低となりました。ピーク時の1992(平成4)年の69.8%と比べると10.4ポイント下がっています。

出生児数は83万1000人と前年より4万人減りました。死亡者数は6万8000人増の144万人です。出生児数が死亡者数を下回る「自然減」は15年連続で、過去最大の60万9000人となりました。さらに、新型コロナの影響で海外との出入国が制限されたため、出国者数が入国者数を上回る「社会減」は3万5000人で、9年ぶりにマイナスとなりました。総務省の担当者は「外国人の入国が減り、社会増が自然減をカバーできなくなり、人口減少幅が拡大した」と説明しています。出典:読売新聞オンライン版(2022/04/15 23:20)

一方、宮城県の人口は、2021(令和3)年10月1日現在の推計人口は,229万36人(男111万6569人,女117万3467人)。1年間に1万1960人(▲0.52%)減少しています。

市町村別の状況では、人口増加は3市町(1市2町)で人口減少は32市町村(13市18町1村)です。人口増減率は、高い順に大河原町(0.16%)、利府町(0.16%)、仙台市(0.05%)。低い順に丸森町(▲3.19%)、七ヶ宿町(▲2.69%)、涌谷町(▲2.14%)となっています。尚、仙台市は、自然減が加速しており、2016(平成28)年に384人の自然増を記録して以降は、96人減(2017年)、1270人減(2019年)、2413人減(2021年)と拡大し続けています。仙台市は、社会増で人口増を維持しているという側面があります。

自然動態の出生者数は1万4100人(男性7134人、女性6966人)、前年比557人減少。死亡者数は2万5832人(男性1万2977人、女性1万2855人)、前年比1180人増加。出生者数から死亡者数を差し引いた自然増減数は1万1732人(▲0.51%)の減少となっています。

日本社会は、人口減少と高齢化が急激に進んでいます。この状況は「静かな有事」ともいわれています。人口増加の下で設計された様々な社会システムや地域生活の有り様は、構造疲労を起こし持続可能性を著しく低下させています。今後益々深刻化する人口構造の変化を下にした新たな社会システムの構築が求められます。

大それたことではなく、身近なことでも対応できることはあるように思います。コミュニティーの有り様などは、私たちが主役です。

高度経済成長下や安定経済社会の中で進んだ、行き過ぎた個人主義等々について、こうした数字を見ながら立ち止まって考えてみることも必要な気がします。

皆様からの感想・ご意見などをお待ちしています。

総務省発表「人口推計(2021年(令和3年)10月1日現在)結果の要約」” に対して5件のコメントがあります。

  1. いくこ より:

    窓の外のおだやかな夕暮れ、戦争のニュース。近隣には新しい宅地の造成、減り続ける人口。目の前にあることと色々なことがかみ合わずいったい何かできる?と投げ出してしまいたくなる時、子どもたちの顔がうかびます。自分にできることをこつこつ続けていこうと心に刻んでいます。人を思う気持ちが波となって伝わりますように。

    鈴虫さん。
    「待ってるよぉ~」というラブコールですね、大丈夫少しずつ進めておりますよ(^^♪
    『OOC世界大会』のお知らせをお待ちくださいませ。

    1. 鈴虫 より:

      『O.O.C.世界大会』ですね!
      かつてワンガリ・マータイさんがMOTTAINAIを世界の合言葉にしましたが、次はいくこさんがOSETTKAIを世界に広めるのですね😆楽しみ!

  2. 鈴虫 より:

    『見える黒子』となって『気にかける見守り』をお互いにする。地域の一人ひとりがこの様に意識することが、人口減少に歯止めのきかない世の中では安心安全に暮らすことに繋がるのですね。
    胸にはO.O.C.バッチがキラリ✨だったら素晴らしいです!

  3. 栗原市住民  より:

    皆さま 栗原市住民の久々の書き込みです。
    新年度スタート、今年新たに取り組もうとしている事業があります。
    本日の内容は、まさにタイムリー企画立案の段階で非常に参考となりました。
    中々前に進まない、立ち止まってしまった時 先生のブログに助けられています。
    感謝の言葉を伝えたくの書き込みです。 いつもありがとうごさいます。
    さて、その企画内容は、いずれ書き込みさせて下さい。
    その前に 私が頑張らないと! 

  4. ハチドリ より:

    おはようございます。
    『静かな有事』、何事も変わらないようにしてじわじわと起きているのですよね。確かに、新たな社会システムの構築が求められるのだと思います。それはいつから?今すぐにでもですが、人口構造のことなどを意識しないでも、どちらかと言うと『お互い様』『結い』の気持ちで、すでに取組みを始めている地域もあるかと思います。ぜひ大切な文化として、心の片隅に意識しながらも無意識に根付いてくれたらと思います。私の祖父母たちが当たり前にしていたことかもしれません。

    どんなに年齢を重ねても生涯現役の目標で生活ができたらと思います。『気にかける見守り』いいですよね。 4日間/1年間は何かあるんだ。確かにそんなもんかもしれませんね。

    挨拶はすれ違った(知らない)人にも笑顔で!そういう地域づくり、これからも意識していきたいと思います。

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