福聚山慈眼寺参拝(仙台市太白区秋保)

いつだったか忘れてしまいましたが、仙台に千日回峰行という荒行を満行した大阿闍梨がいるのをテレビで知りました。それ以来、機会ある毎に様々な情報源から目にしていました。最近になって、下愛子で地区社協の主たるメンバーを対象とした勉強会に参加した帰りに、「慈眼寺」の案内看板を見つけたのを機会に参拝してきました。

千日回峰行は、二箇所で行われているようです。一箇所は、平安時代に相応が始めたとされる、滋賀県と京都府にまたがる比叡山山内で行われる天台宗の回峰行です。満行者は「北嶺大先達大行満大阿闍梨」と呼ばれます。5年700日にわたり、無動寺で勤行のあと、深夜2時に出発、真言を唱えながら東塔、西塔、横川、日吉大社と260箇所で礼拝しながら、約30kmを平均6時間で巡拝します。この山中を礼拝しながら巡拝する期間を満行すると、次には最も過酷とされる「堂入り」が行われます。無動寺明王堂で足かけ9日間(丸7日半ほど)にわたる断食・断水・断眠・断臥の四無行に入る行です。水を汲みに出る以外は、堂中で不動明王の御真言を10万回唱え続けます。四無行の堂入りを満了すると、行者は生身の不動明王ともいわれる阿闍梨となります。これを機に行者は自分のための自利行から、衆生救済の利他行に入ります。6年目にはこれまでの行程に京都の赤山禅院への往復が加わり、1日約60kmの行程を100日続け、7年目には200日行い、はじめの100日は全行程84kmにおよぶ京都大回りで、後半100日は比叡山中30kmの行程に戻り、それを終えて満行となります。これが、7年1,000日かけて行われる比叡山山内で行われる天台宗の回峰行です。

2017(平成29)年現在で、戦後14人、1585年以降の人数で15人(比叡山延暦寺の焼き討ちにより史料等が消失しているため)が満行しています。

一方、今回取り上げた慈眼寺住職塩沼亮潤大阿闍梨が行ったのは、奈良県大峰山において金峯山修験本宗で行われる回峰行です。年間四ヶ月を行の期間と定め、標高1,355mの険しい山道を一日48㎞、0時半頃出発し、山中118箇所の祠で般若心経を称え千日歩き続ける修行です。満行は9年の歳月を必要とします。これが終わると、9日間の「断食、断水、不眠、不臥」の四無行に入ります。四無行の間は、20万編の真言を唱え続けます。1999(平成11)年に1,300年の歴史の中で二人目の大峯千日回峰行、2000(平成12)年に8,000枚の護摩供養を満行し、大阿闍梨の称号を得ています。

何とも凄まじい修行です。平地を4,5㎞歩くだけで「修行」等と言っていたことが恥ずかしいです。今回は本堂を参拝し御朱印を頂いてきただけでした。次回は、護摩供養にでてその神聖な場を体感したいと思っています。今回も、この様な機会を持つことで、私にもできる可能性のある「四国八十八ヶ寺歩きお遍路」への挑戦を改めて強く思いました。

https://www.youtube.com/watch?v=eC8awdg0hHk

本堂。この後ろに護摩供養する建物があります
多くの著書を世に出しています

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