富谷市職員向け認知症学びの講座

今回で何回目になるのかは忘れてしまったが、今回の認知症学びの講座開催で、富谷市職員の受講者(認知症サポーター)は、若生市長、副市長以下100名を超えます。富谷市職員数は321人(令和4年4月1日現在)なので、富谷市役所職員の概ね3人に一人は認知症サポーターです。

今回は、行政職員を対象とした認知症学びの講座なので、行政に関わる人として認知症とどの様に向き合うのかを特に意識して行いました。簡単にいえば、「まちづくり、地域づくり」としての認知症を抱える人及びその家族と関わる必要があるということです。この為、認知症に関わる行政施策は、保健福祉部だけでは無く、全ての部署で関わり「安心・安全」のまちづくり、そして富谷市の目指している「住みたくなるまち日本一」の基礎体力づくりとして取り組む必要があると説きました。

富谷市では、行政区長や民生委員・児童委員は、フォローアップ研修を行うまでになっています。こうした地域のキーパーソン向けは既に終わり、現在は「住み慣れた地域で暮らし続けることを支える」と行った時の社会資源は、高齢者福祉施設だけでは無く、日常生活を営むに際して大切な社会資源である、コンビニや郵便局等々にその対象を広げて行っています。

認知症は、入院して治す病気というよりは、地域で支えながら環境の変化を最小限に留めて支援する、この様な対応が求められています。この為、私たちの生活で当たり前のよう関わるお店や隣近所の人達への周知が極めて大切になるのです。

家族からは、「賞味期限を越えているのだから、頼まれても遠慮しなさい!」とキツく言われているのですが、今回も午前午後と二回にわたって講義をしてしまいました。富谷市役所の担当者のみなさん、「賞味期限が切れている」と感じたときは、遠慮無く言ってくださいね。私は頼まれると、その言葉をそのまま受け取り頑張ってしまいます。なので遠慮無く切って下さいね。

皆様からの感想・ご意見などをお待ちしています。

富谷市職員向け認知症学びの講座” に対して4件のコメントがあります。

  1. ハチドリ より:

    『認知症は、入院して治す病気というよりは、地域で支えながら環境の変化を最小限に留めて支援する、この様な対応が求められています。この為、私たちの生活で当たり前のように関わるお店や隣近所の人達への周知が極めて大切になるのです』

    本当に、切実にそう思います。認知症は、知れば知るほど、学べば学ぶほどに、また、知りたい、学びたいと思う気持ちになるのではないでしょうか。

    私の母親は、亡くなる4~5年前からレビー小体型認知症で、記憶障害というより、幻視が症状として顕著に出ていました。しかし、それを私がちゃんと理解できたのは亡くなる半年前くらいでした。それまでの私の対応ときたら・・(悲)。知識としては持っていたのに、一番身近な母親の症状を長い間わかってあげられなかったことを思い出すと、後悔と反省と申し訳ない気持ちでいっぱいになり、涙が出てきます。でも、これら自分の体験を無駄にしないで、たくさんの人に知ってもらいたいなと思います。そしてそれは、天国の両親も望んでいてくれているような気がします。

    今の職場での出来事です。町の新しい広報紙がお家に届くと、高齢のKさんは月に数回窓口に来て「この中で私に関係することを教えて!」と聴きにいらっしゃいます。そんな方法をあみだしたKさんはとても素敵な方だなと思います。「あれ?この前も聴きにきたけど・・」と、最初は怪訝そうに不思議がっていた職員も、今では「一期一会」の笑顔で対応しています。

    認知症という病気や症状について、とてもよく教えてくださる先生はたくさんいらっしゃいますが、『富谷市の目指している「住みたくなるまち日本一」の基礎体力づくりとして取り組む必要があると説きました。』などどお話をしてくださる本間先生は、とても稀有な存在かと私は思います。なので、賞味期限が切れているかどうかは、あと1世紀後に判断しましょう!(笑)

  2. 鈴虫 より:

    富谷市行政職員むけの認知症サポーター養成講座、素晴らしい取り組み、素晴らしい資料ですね。保健福祉系以外の部署の方からには「それは自分の仕事ではない」と思われがちですが、認知症の理解を深めることに無関係な人など地域に1人も居ないのです。

    地域の住民と大切な話を率先してしなければならない行政職員が、あたりまえに認知症への理解があることは地域にとってどれほどの安心感につながるかと有り難く、頭が下がります。

    講座を受けて認知症サポーターになった人が家族に学んだことを伝え、それを聞いた家族が友達に伝えていくことで、はじめは浅い知識でも地域の隅々まで優しい見守りの輪が広がる。そのうちに認知症で戸惑っている方を見かけた時には声をかけてみる、手を貸してみるなど、カラダが動くようになればどんどん自然に理解が深まっていく。

    そんな優しい地域が一人ひとりの心を豊かにして、お互いに支え合いながらゆりかごから墓場まで安心して暮らせるようになるのでしょう。

    富谷市に追いつけ追い越せで、我が地域もコツコツ励まなくてはと刺激になるお話をありがとうございました。

    1. ハチドリ より:

      鈴虫さん、『認知症の理解を深めることに無関係な人など地域に1人も居ないのです』という言葉、思わず「そうだ!そうだ!」とつぶやいてしまいました。富谷市の認知症サポーター養成講座の取り組み、ほんと素晴らしいなと思います。

      そうそう、鈴虫さん♥この場をお借りしてごめんなさい。

      とても美しい癒される文字で、とても温かい気持ちになるお手紙とともに、昔なつかしい美味しい物が届きました。とっても嬉しかったです。むせないようにお正月にいただきたいと思います。本当にありがとうございました!

      1. 鈴虫 より:

        ハチドリさん
        お借りした詩集『ミエナイチカラ』をようやくお返しできました。

        ほんとは富谷市の『みんなの学校』上映会会場でお会い出来るんじゃないかと甘く考えて持参したのですが見つけられず、会の終了後に玄関で出待ちでもすればお会い出来たのかも知れませんが、外は暗くなり帰り道の心配が先にたってしまいました。

        結局その後、愛想なく郵送してしまってごめんなさい。

        ここでみなさんに問題です。私がハチドリさんに送ったムセる美味しいものとは何だと思いますか?

        ハチドリさんはお好きかなと思って(笑)どうかお正月からムセたりしないように、気をつけてお召し上がりくださいね。

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